積読日記

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大内健二『護衛空母入門―その誕生と運用メカニズム』

護衛空母入門―その誕生と運用メカニズム (光人社NF文庫)

護衛空母入門―その誕生と運用メカニズム (光人社NF文庫)

 「護衛空母」というのは、正規空母より小型で搭載機数も限られてはいるものの、量産され、多くは貨物船団などの護衛の任務に就いた艦種である。護衛空母から飛び立った艦載機は敵機や潜水艦を船団周囲から追い払った。特に第2次大戦当時の潜水艦が魚雷攻撃をするには浅い潜望鏡深度まで浮上する必要があり、そのときは上空から存在が丸見えとなってしまう。そのため、上空に航空機がいるというだけで、潜水艦には大変なプレッシャーとなるのだ。
 もっとも、小型とはいえ艦載機を含めれば高額な空母を大量に投入して船団護衛などやれるのは、「週刊空母」などと言われるくらいデタラメな建艦能力を発揮したWWII時の米国とその同盟国しかありえない。戦後の世界の海で船団護衛戦なんて一度として発生しなかったし、今後も米海軍が健在な間は発生しそうもないので、WWII中のみの徒花的な艦種であったとも言える。
 そうした護衛空母について、運用思想から語り起こしてくれる書籍──それも安価に入手できる書籍は少ないので、この本には大いに期待している。
 ……のは、いいのだが、ただでさえ積読本がたまってるってのに、俺はいつ読めるんだ、この本。
 
 なお、この護衛空母の活躍したWWII中の日本海軍の船団護衛(海上護衛戦)については、押さえておくべき定本として下のような本があります。興味のある方は、こちらもどうぞ。
海上護衛戦 (学研M文庫)

海上護衛戦 (学研M文庫)