積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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『月刊サンデーGX』6月号

総評

 『BLACK LAGOON』も『ワイルダネス』もお休みなので、低めのテンションで手に取った今号だったけど、思いの外、読み切りも連載陣も読み応えがあった。
 それはそうと、次号から新連載開始の大島永遠は何となくいずれこの雑誌への登場が予想できなくもなかったものの、次々号読み切りの荒川弘(!)は見事に虚を突かれてしまった感じ。
 そうかぁ、小学館漫画賞授与の縁をここへ持ってきたか。
 本当ならサンデー本誌に招聘するのが礼儀というものだろうけど、月刊誌タイプの作家だと荒川氏自身、自覚しているってのもあるんだろうね。その意味で、今の小学館系列の雑誌で彼女を迎え入れられるのはGXしかないというのは、納得。『超サンデー』はサンデーの2軍(ファーム)色が強すぎるし。
 しかし、小学館としてはゆくゆくは『鋼の錬金術師』の夢よ再びというつもりもあるんだろうけど、ここ最近の小学館マーチャンダイジング事業で、高学年向けで大成功した例って、あまりないような。『新暗行御史』の映画化もぱっとしなかったし。(上映館少なすぎだよ、あの映画の場合。)
 『鋼の錬金術師』並みの大ヒットを狙うならよほど腹を据えて掛からないと。

原作:尹仁完/作画:梁慶一新暗行御史

新暗行御史 (第11巻) (サンデーGXコミックス)
 何やら2ヶ月に1度は表紙巻頭カラーを担当しているような……。
 GXの「柱」というより一枚看板みたいな扱いされてるな。
 ただ今号を読むとそれも無理もなく、大ゴマの効果を存分に使ったコマ割とレイアウトには、読んでいて吸い込まれるような魅力に溢れている。日本人としては悔しいが、これだけの絵の魅力を持った作家は数えるほどしかいまい。何せあのCLAMPでさえ、続けて載っているのがかわいそうに感じるくらいなんだから、とんでもない話だ。
 しかし、この過去編、『天上天下』ばりに長くなりそうな……。