『C・N25―C・NOVELS創刊25周年アンソロジー』
- 作者: CNOVELS編集部
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 新書
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それ以外にも、これまた豪華なイラストの数々やコミック、作家インタビュー、編集者の座談会などの記事も含めて実に795頁もの分厚い本です。
自分にとって「C★NOVELS」って、大石英司や佐藤大輔、谷甲州、横山信義などの架空戦記・シミュレーション戦記のレーベルだったりするのだけど、この本に集った作家の顔ぶれを見ると今の「C★NOVELS」は女流ファンタジー作品がメインのレーベルとなっているみたい。
……と言うか、この所、ノベルズは作家買いしかしていないので、馴染みのレーベルでも他にどんな作品が出てるかなんてろくに知らなかったりするのよね。
その意味で、いつもと違うジャンルの作品を読めるこうした試みは、結構、面白い企画だと思う。
各作品ともシリーズものの外伝が多く、それでいて50枚程度の読みやすいボリュームにまとまっているので、これを機に馴染みのない作家さんの作品にトライしてみるのも面白そう。
ミステリーから架空戦記にファンタジーと、ふり幅の大きい「C★NOVELS」ならではの楽しさでしょう。
とは言うものの。
硫黄島に着任した陸軍高射噴進砲隊所属の伍長が、戦闘前に海軍さんから機材整備日誌を引き継ぐまでなんていう相変わらずの地味の極みみたいな谷甲州の架空戦記を、『デルフィニア戦記』や『西の善き魔女』が好きなお嬢さん方が喜んでくれるとは、とても思えないのだけど。*1
*1:勿論、自分は大喜びでしたが。