『School Days 第1巻 初回限定版 [DVD]』
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衝撃度という点では、いろいろな意味でアニメ部門第1位でした。
ただ、お話の筋としては、特に新しいことは何もやってないんですよね。「痴情のもつれの果ての残酷劇」というなら、江戸時代の人形浄瑠璃以来の本邦劇文化の伝統芸ですし。
演出的にもひとつひとつの表現には先行作品がある。
しかし、それを適切に選択し、注意深く積み上げていったクリエーター側の教養とセンスが素晴らしかった。
当たり前のことを当たり前にこなす──ただし、挑戦的に。攻撃的に。
それだけでも充分にこれだけの衝撃作となりうる。
その意味で、表現の持つ可能性を再確認させてくれる作品でありました。
で、まぁ、作品単体の評価としてはそれでいいんですが、人形浄瑠璃でもそうだったように、この手の情念どろどろな作品が出てくるのは、ひとつの表現形態でひと通りやりつくした最後の段階だったりするんですよね。
要するに「美少女ゲーム」的な攻略可能なヒロイン山盛りで、お好きな女の子とのロマンスをどうぞという物語形態に耐用年数が来つつある。
だから恋愛ドラマを表現する際のもっとも奥深い領域まで描かないと、他の作品との明確な差異化がはかれない段階まできちゃった。
でも、ここまで来ちゃうと後はもう焼け野原だから、表現の切り口を根本から考え直さなくてはならない。
そういう段階まできてしまったという、象徴のような作品でもあります。
後はまぁ、「誠死ね」っつー話なんですが。
でも、現実にあんな男いるよね。で、これがまた冗談みたいにもてるんだけど、本人は女の子の側にひとかけらの感情移入もしてないっていう。
ただ、そういう奴って、普通は自分の生活圏は「狩り場」にしないものだけど……その辺の危機管理の本能がぶっ壊れてる奴ってのも、たまにいるからなぁ。結局、その辺を学習する前に我らが誠先生は「nice boat!」となってしまわれた、と。
いやいや、やはり人生、一寸先は闇ですわ。
くわばら、くわばら。