『可愛いくて凄い女』@ラピュタ阿佐ヶ谷(17/1/20(fri)鑑賞)
本日の映画『可愛くて凄い女』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1966年公開。緑魔子、天地茂主演の東映『おんなの番外地』シリーズの第3作目だそうで。女スリが主人公のピカレスクものみたいですが、何と言ってもそのものズバリのタイトルがいいなぁ(^^) #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月20日
追記:
正しくは『おんな番外地』シリーズ。『おんな番外地 鎖の牝犬』(1965年公開)、『続・おんな番外地』(1966年公開)と続く第3弾だったそうで。
どちらも未見なので詳しくは語れませんが、あらすじを見る限り、「女性刑務所を出た女たち」という基本設定だけ共通で、それぞれ別のお話のようです。一種の女囚ものですね。
前2作は「犯罪と女の人生」といういかにも昭和な重いあらすじなんですが、本作ではヒロインの犯罪意識が希薄なせいか、いきなりポップな乗りになってます。
一応本作でも、ヒロインが一時女性刑務所に入るエピソードがあるのだけど、ヤクザの追い込みから逃げるために「ホテル代わりに利用」してるだけで、獄中生活も気楽そうだしなぁ……(^^;;
『可愛くて凄い女』観終わりました。こんなにタイトルだからどんな映画かと思いきや…滅茶苦茶、『可愛くて凄い女』だな緑魔子!(^^) 70年代生まれのオイラごとき小僧っ子には思いもよらぬことなれど、60年代には峰不二子級のキュートでカッコいいヒロインがざらにいたのです。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月20日
『可愛いくて凄い女』:豪華なマンションにひとり暮らしの千枝子(緑魔子)は貿易会社のタイピスト…は仮の姿で、実は「チェリー」の二つ名を持つ凄腕の女スリ。老女スリのゆき(浦辺粂子)、中年女スリのさと子(園佳也子)と組んで、通勤電車に乗るサラリーマンを相手に荒稼ぎが日課。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:大胆不敵な仕事っぷりに、ヤクザ者や警察にも物怖じしない千枝子にスリの技術を仕込んだのは、これも凄腕スリの黒木(天地茂)。職人気質の彼は、千枝子に技術だけでなく、スリとしての生き様を叩き込んだ師匠であり、恋人でもある。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:黒木の仕事ぶりに刺激を受けた千枝子は、次々により大きな仕事に挑んでゆく。銀座の宝石店から100万円のダイヤを盗んだ千枝子たちは、いよいよ警察にマークされるが、警察の取調べを煙に捲き、まったく臆する様子はない。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:そんな中、自室の向かいに住む銀行員の妻で千枝子の友人美和子が、夫が引っかかった美人局でヤクザ野坂から脅されている場面に出喰わし、美和子を救うために割って入る。互いにプロ同士、金で片をつけようと持ちかける。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:美和子の亭主から捲き上げた現金100万円で決着をつける。……が、野坂の態度が堪に触った千枝子は、一旦は野坂の懐に渡った100万円をスって、夫との離婚を考える美和子に渡す。満足顔の千枝子に黒木は野坂の報復を懸念するのだが……というお話。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:まぁ、何と言ってもタイトルですよ。「凄く可愛いい女」じゃなくて、『可愛いくて凄い女』。創作を手がけてたことのある人なら判ると思うけど、こう真正面からど直球のタイトルをつけてしまうと、それに負けない内容にしなければならず、思わずたじろいでしまう。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:でも「可愛いくて」「凄い女」って、どんな女よ? 「可愛いい」だけじゃダメ。「凄い」だけでもダメ。『可愛いくて凄い女』ですよ。その名に恥じないヒロインを出さないと観客は納得しないでしょう。まさにヒロイン観が問われます。こわいこわい。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:はい、その完璧な回答が本作の緑魔子!(^^) 自分の仕事に自信を持ち(スリだけど(^^;;)、ヤクザや警察相手に大立ち回りを演じ、情には篤く仲間思い。されど惚れた男の前では純情可憐! #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:いやさ、現代でも全然通じる『可愛いくて凄い女』を、緑魔子が見事に演じます。目鼻のくっきりした彼女がころころと表情を変える様はキュートだし、スタイルもいい。冒頭OPでは、それをポップなイラスト調に加工して表現したり(モノクロ映画なのに(^^;) #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:天地茂との濡れ場とかもあるけど(天地茂の脱がし方がまたエロい(^^;;)、ソフトエッチな感じなので、むしろ現代の女性層にこそ受けそう。まぁ、いつもの東映アクションものを観に来ていた当時の男性社会人層には喰い足りなかったんじゃないかと思うけど。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:もうひとつ、女性受けしそうなのが天地茂の描き方。イケメンで自信にあふれたヒロインの師匠にして恋人。時にメンターとして緑魔子にアドバイスし、厳しく叱責し、時に恋人として身を挺してフォローする。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:また言い草がキザでね。「俺は本気で女を愛したりしない。仕事に差し障るからな」とか言いつつ、ヒロインだけは別という(^^)。こういうことを、しれっとやってのける。これも天地茂だから成立しているキャラですわ。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:実はこの天地茂のキャラ、自分は観てて最後に裏切るんじゃないかと思ってたんだよね。だってキザすぎるじゃない(^^;; 作り手が同性だと、こういうキャラはどこかで崩したくなるもんです。でも最後までキザを貫き通したからね、こいつ! #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:キャラクターって作り手の分身で、自意識の投影対象だから、そこには作者の理想だけでなく恥じらいも混じってしまう。それが異性ならまだ自分から突き放せるのでやりやすいんだけど、同性のキャラだと理想だけだと気恥ずかしくなっちゃうんだよね。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:でも読者や観客からしたら、理想の異性の存在は憧れや夢の対象だから、同性からみて笑っちゃうくらいやり切った方がいい。その点、本作の天地茂は、女性向けコンテンツとしてほぼ完璧な存在です。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:監督も脚本も男性らしいんだけど、よくこんなもの作るよなぁ(褒めてます)。ちなみにこの映画の監督は小西通雄という人なんですが、フィルモグラフィとしては映画よりTV畑寄りの人です。70年代からは、ほとんど映画を撮っていない。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:というか、80年代以降に限ってしまえば、完全に特撮畑の監督さんです。『宇宙刑事シリーズ』とかを支えた演出家のひとりで、自分もたぶん中高校生の頃に死ぬほど作品を観てた人ですよ。こんなところで再会することになろうとは! #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:いや、当時はTVシリーズの演出家のフィルモグラフィとか調べようとはしなかったから気づかなかったけど、あの頃の特撮好きの子供たちは、こんな本来なら一線級の娯楽作品を撮ってても不思議じゃないスタッフの撮った作品を毎週観ていたんですね……。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:こんなにポップで軽快なアクション映画を撮れる才能を、そんな使い方しかできなかった当時の東映、更に言えば邦画の在り様を責めても、今更せんない話ですが……。しかし、それがあのカッコいい宇宙刑事たちを生んだとも言えるわけで。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:それでこんなにカッコいい映画が、なんと未DVD化で配信もなし! CSの東映チャンネルで年に1度放送されるかどうか、という有様……。東映の企画はいったい何をやってるのか! 今すぐ女性誌に緑魔子と60'sガールズ特集持ち込んでDVDを発売せんかい!#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:そんなわけで、今すぐこの映画と観る方法は、今月28日までに上映中のラピュタ阿佐ヶ谷に行くしかないのです。都内で行ける奴は行け。いいから行け。とにかく行け。騙されたと思って行け。行ってその目で60年代の緑魔子のキュートさを確認してくるのです……。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
『可愛いくて凄い女』:しかし、まぁ、こうして見ると、峰不二子って「70年代のヒロイン」というより「60年代のヒロイン」の気質を正統に継承したキャラだったことに今更ながら気づきます。そりゃあ、こっちは生まれてなかったんだから、知らないのもしょうがないですけどね……。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月21日
追記:
『可愛いくて凄い女』:ポスター画像を入手しましたので、とりあえずアップ。今日のラピュタ阿佐ヶ谷は、緑魔子のトーク回があったそうなんだけど、時間が合わずに行けなかった……orz #fr17_n pic.twitter.com/2nWMVsFbGA
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年1月28日