積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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『Fate/stay night』第5話「魔術師二人」

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 前回までで基本的な設定説明も終わり、ようやくキャラが動き始めた回。
 藤ねぇvsセイバーや士郎vs凛など、コミカルな表現も交えつつメインキャラが相互に絡み始めたので、安心してお話の中に入ってゆくことができた。
 ただ、ここまでくるのに4話は掛けすぎだよねぇ。
 アニメだけ観ている人で、「設定がややこしくてめんどくさそう」という印象で放り出しちゃった人も少なくなさそう。あれだけ多くのファンを魅了したゲームと、やっていることは同じなはずなのに。 
 
 作画にせよ、個別の演出にせよ、ここまで充分に水準以上のクオリティは保ってきていると思う。
 原作の世界観を損ねるようなこともないし、非常に丁寧に創りこんできていることが画面からも伝わってくる。
 なのだけど、やはり作品の根本的な性質として、奈須きのこの物語構成が週1回30分づつのTVアニメ・プログラムに向いていないってのが大きいんだと思う。逆に言えば、彼の才能は「ノベルゲーム」というメディアに特化していて、アニメや小説という既存のメディアでは、「奈須ワールド」とも言うべきあの壮麗な世界観のダイナミズムはなかなか伝わりにくいのじゃなかろうか。
 その意味で、アニメというメディアで、原作の世界観にどこまで迫れるかがここからの見所かも。