義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第5回:まえがき
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第1&2回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090125#1232863549
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第1回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090125#1232863550
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第2回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090125#1232863551
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第3回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090201#1233471278
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第3回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090201#1233471279
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第4回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090211#1234327532
■義忠『棺のクロエ2 超高度漂流』第4回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20090211#1234327533
『棺のクロエ2 超高度漂流』の連載第4回(掲載話数としては第5回)。
今回は作戦会議その1。クロエが少佐達に自分の正体をばらすお話です。
さて今週のおまけ話は「中原(ハートランド)」の概念について。
「中原(ちゅうげん)」という言葉そのものは、中国大陸での中華文化の発祥地である黄河中下流域にある平原のことを指します。
一方、ルビとして振った「ハートランド」は地政学上の用語で、「(ユーラシア大陸)中央部」を指します。どちらかというと、英米系の地政学(海洋国家系地政学)の中から出てきた言葉ですね。この「ハートランド」を押さえた者が世界の覇者となるとされ、その理論に則って対ロシア戦略の一環として19世紀のアフガニスタンに兵を出した英国は、いろいろ酷い目にあってるんですが、まぁ、それはそれとして。
特に地図などは作ってませんが、とりあえずこの作品世界では<帝都>を中心とした平原地帯で、大陸北方から西方にかけて延びる山脈に囲まれた内側の大地を指します。交通網などの社会基盤(インフラ)の整備も早くから進んでいて、<帝都>人が本土意識を持っているのはこの「中原(ハートランド)」までで、その外側は良かれ悪しかれ「本土」とは同等とは考えられていないようです。
またどうも「戦争は中原(ハートランド)の外でやるもの」という意識があるようで、中原(ハートランド)内に被害が及ぶと関係当局は政治的責任を追及されかねない空気もあると。
この辺の国ごとの「本土意識」の話も掘り下げるといろいろ面白いんですが、その辺の話はまたいずれ機会がありましたら。
次回は、作戦会議その2。クロエと少佐が一触即発の衝突をしかけるお話です。
おたのしみに。