『王の運命 -歴史を変えた八日間-』@シネマート新宿(16/6/6(mon)鑑賞)
王の運命 -歴史を変えた八日間- ブルーレイ スペシャルBOX(2枚組) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2016/10/12
- メディア: Blu-ray
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本日の映画『王の運命 -歴史を変えた八日間-』@シネマート新宿に劇場入りしました。以前観た『王の涙 イ・サンの決断』と同じイ・サン王が政権奪取のクーデターを仕掛けた話だそうで、向こうでは本能寺の変クラスのイベントなんですかね? #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 6, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』観終わりました。前に観た『王の涙 イ・サンの決断』の前日譚。父王・英祖により米櫃に押し込められて7日7晩経て、8日目に死体となって外に出されたイ・サンの父、王子・思悼のお話。これも父権の暴走話っつーか、な。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 6, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:1762年、李氏朝鮮第21代国王・英祖(ソン・ガンボ)の世。前夜決起した息子の王子(ユ・アイン)によるクーデターは何故か潰え、王子が父王の命により、米櫃の中に押し込められて、王宮前の広場に放置されるという凄惨な刑に処せられる。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:元々、仲睦まじい父子だったふたりの間に、何があったのか。また王子は何故、父王を討てなかったのか。そして、殺し殺される関係に至った父子が、生死の境に交わした最後の対話とは……というお話。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:映画冒頭で早々に王子は拘束されてしまうし、史実は史実なので、約束された悲劇に向かって、過去に遡って語り起こすスタイル。とはいえ、あくまでミクロな「家族の物語」であって、マクロな外交や軍事、経済との関係性はあまり言及されません。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:史実として本当にそういう話なのか、あくまでこの映画の解釈がそうだというだけなのか。そこは朝鮮史に詳しくないので、何とも言えないのだけど、お話自体は、「家長」の座から降りるに降りれなくなった父親の悲劇、という理解でいいと思う。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:いや、本当はなりたくもなかったのに王様にさせられて、二言目には「さっさと譲位したい」と言い続けてきたのに、いざ具体的に王子を政治に参加させてみたら、急に情緒不安定になって攻撃的になって周囲を振り廻すという、男の更年期障害話(爆 #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:現代のビジネスでも、代替りの前後は危うくて、先代本人はその気でも、組織内の権力構造がガラリと変わるので、抵抗や軋轢で組織自体がバラバラに砕けてしまうこともある。状況如何で、先代が当代を更迭し、追放してしまうことも珍しくない。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:そりゃあ、先代がまだまだ体力残していると、どうしてもねー(´Д` ) 権力者が死ぬまで権力の座に居座り続けることが多いのは、こんな事情もあったりする。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:ここまでは日本や西洋でもなくはない話なんだけど、ここで「父王を弑するか追放しよう」という話にならない、というのは朝鮮ならでは、かな。武田信玄は親父が一番イケイケの時に、ついていけなくなった家臣団に推されて父親を追放してるし。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:「孝」の規範意識が強すぎるんですかね。ただそれも、庶子として自分を産んだ母親を父王が蔑ろにすることで、父への孝と母への孝が相反して、その二重規範(ダブルバインド)が王子を責め苛むこととなる。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:作中のすべてのストレスが王子を指向し、その魂をへし折ってゆく。その過程を丁寧に拾ってゆく悲劇であって、アクションとか胸のすく大逆転とかはないです。本作の娯楽性は、そうした悲劇を悲劇として、美しく描き切ることで担保される。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:理不尽な父権の暴走に(父王自身も含めて)家族が傷つきながら、誰もそこから降りれずに、父と子と孫へと時代は下り、父王の死によってようやく解放される。三世代かけた解呪(ディスペル)の話でもあるわけです。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:……で、まぁ、この辺は代替わりの制度とか仕組みの練り込みが足りなかったんじゃないか。李史朝鮮は20世代も代替り重ねておいて、この辺のノウハウの蓄積が足りない、ってな、どういうことか、と。え? そういう話じゃないの?(爆 #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:いや、制度の不備なんかに踊らされるのも、嵌め込まれて殺されるのも、オレは嫌だもの。物語の中で王子は若干そこに気づきかけていた節があったものの、断ち切れぬ家族への情念に圧し潰されるように、破滅する。 #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』:史学的には、マクロ的な視座をきれいさっぱり排除していることの是非、というのはあろうかと思いますが、それ故にこそ、際立つ悲劇の美しさを堪能する映画でした。まぁ、自分なら、付き合いきれないから、放り出して逃げるけどねー(ー ー;) #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) June 7, 2016