『引っ越し大名!』@地元のシネコン(19/08/31(sat)鑑賞)
映画『引っ越し大名!』予告90秒 8月30日(金)荷造り開始!
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本日の映画『引っ越し大名!』@地元にシネコンに劇場入りしました。幕府から豊後(大分県)にお国替えを命じられた姫路藩で、経験ゼロ、ノウハウ・ゼロで国替え奉行を押し付けられた書庫番の若手藩士(星野源)の奮闘を描く、この所、松竹が力を入れている経済時代劇。監督は犬童一心。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月31日
『引っ越し大名!』観終わりました。経済もの…というより、行政プロジェクトものですね。本来、地味な題材だけど軽やかなコメディ調でちょっとだけ泣かす松竹得意の人情喜劇感あるかな(^^) 一応、取ってつけたようなチャンバラあるけど、朱槍ぶん廻す高橋一生が本当に楽しそうだから、いいかw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月31日
『引っ越し大名!』:幕藩体制下の国替えは、地方自治体丸ごと引っこ抜いて別の土地に植え替えるという、それだけでも乱暴な話なのだけど、本作の舞台となった姫路藩松平家に至っては、石高を半分に削られながら7〜8年ごとに日本列島を東西に国替えを繰り返させられるという無茶なお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:サラリーマンの転勤みたいな頻度だけど、これでは10年以上のスパンのかかるプロジェクトには手をつけられないわけで、地方行政上、致命的と言っていい理不尽さです。まあ、この松平家が、とりわけあまりに便利に使い廻されてるきらいはあるのだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:作中では藩主が老中柳沢吉保と男色絡みでトラブったことが原因みたいに描かれてたけど(^^;;、10〜20万石未満の親藩系列藩というポジションが、幕府からすると戦略的に振り廻し易かったのかもしれない。ともあれ、幕命は下され、国替えのミッションが開始されるのです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:国替え自体は史実として、本作の描き方で特徴的なのは、国替えミッションで中心となって動くのが、星野源を始めとする30代の青年藩士たちです。まあ、作中で特に年齢は言及されないんですが(^^;;、50〜60代くらいの藩上層部が人事以外で動いている節がない(爆 #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:プロジェクトの規模からして、とてもそんなもので済むとは思えないんだけど(^^;;、まあこの映画が30〜40代社会人をメインターゲットとしているということなんでしょう。お仕事映画として、彼ら彼女らが現実に社会を動かし得るイメージを伝えたかったのかな。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:でも、その伝で言うと、物語冒頭で主人公たちの誰も所帯持ってる形跡がない(爆 先代引越し奉行の娘役の高畑充希がバツイチの子持ちぐらい(^^;; これは、歴史的リアリティからは外れるんだけど、21世紀日本の30代社会人のリアリティとしては、これで正しい。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:かように現代日本の社会人男女が観て、感情移入できるようにチューニングされた映画です。まあ300人くらいのリストラも含んだ話ですから、陰惨な内部抗争話にしてもいいんですが、人情話でまとめられる程度にはマイルドに処理されてます。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:そういう「21世紀の現代日本人に受け入れられる時代劇」を作ろうという強い意志を全編で感じる映画です。これはこの1作で完結する話ではなくて、ここ最近の松竹時代劇映画が挑戦してきているプロジェクトの一環なんですね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:さて、そんな本作ですが、内気で引き篭もり気味だけど根は誠実な主人公を星野源がいつもの草食系キャラで演じます。でも、このキャラで時代劇の主人公が成立するのが本作のユニークさですね。あと高橋一生が、その主人公の友人で豪放磊落な武闘派キャラです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:こちらはいつもの高橋一生のキャラとは違うものの、ガチの武闘派キャラの俳優さんだとこの軽みが出なかったでしょうから、いいキャスティングだったと思います。特にクライマックスのチャンバラで「やっとオレの出番が来た!」と大はしゃぎで大暴れするのは、やはり痛快。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』: そこもリアリティで言えば、昼日中に平場で幕府隠密が大名の引越し行列を襲うなんて無茶もいいとこだけど(^^;;、リストラ組が襲撃を試みようとするのを、親戚縁者で極秘裏に密殺するなんて寺田屋事件みたいな陰々滅々な話にすると、コメディにならないので。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:ちなみにこの時、高橋一生がぶん廻すのが、「御手杵の槍」というアイテムだったとかで、公開後『刀剣男子』界隈とおぼしきTLがざわざわしてたのでした(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:後はピエール瀧の扱いですよね。事件から少し時間が経ったこともあってか、リストラ組の無名の藩士役(役名はあるんだろうけど)でちょっとだけ出ています。やはりこの顔と存在感の役者を失うのは邦画の損失だよなあ。いつかは復帰してくれると嬉しいのだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:そんなわけで、松竹のライト時代劇路線の最新作として、非常にいい軽みと後味の映画に仕上がってます。チャンバラにせよ行政史的にも喰いたりない面もなくはないけど、今時の社会人が素直に楽しんで、ちょっとテーマに興味を持ってもらうには、いい映画と言えましょう。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
■監督フィルモグラフィ:犬童一心(1960年~)
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『ドッグマン』@ヒューマントラストシネマ渋谷(19/08/29(thu)鑑賞)
本日の映画『ドッグマン』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。『ゴモラ』のマッテオ・ガローネ監督による、犬と愛犬家の男と、男の粗暴な友人のお話。1980年代の実在した事件を元にした、ノワールつーか嫌ミスみたいな話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/RLCDqFbtjT
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』観終わりました。寂れた港町でペットホテル兼犬の美容院「ドッグマン」を営む男。犬が好きで、別れた妻との間に出来た娘を愛して、ご近所の商店主たちとはサッカー仲間のこの男には、腐れ縁と言っていい粗暴な幼馴染がいた。この幼馴染に引きずられるように、犯罪に手を染める。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:やがて、男の店の壁を破って、隣の金買取所を襲うと言い出し、嫌がる男を脅して店の鍵を奪うと、金買取所を襲うと罪を男になすりつけて逃げる。幼馴染の代わりに刑務所に一年服役して戻ってきた男は、商売を立て直し、失われた地域の信頼を取り戻そうとするが……というお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:基本的に内面描写とか回想とかはないので、主人公の男の振舞いや表情だけをずっと追ってゆく映画。その意味で、はじめから非常に危うくて(^^;;、地域に溶け込んだ中年男の日常と、粗暴な幼馴染との夜の世界が、ひとりの男の世界に押し込まれていること自体がとても危うい。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:そもそも主人公の内面を語るモノローグなんかが一切ないので、粗暴な幼馴染の犯罪に付き合ったり、どこかから麻薬を入手してきたりしている時のへらへら笑いの表情が、怯えからくる追従なのか、本気で楽しんでるのか、ぱっと見よく判らない。多分、その両方なんだろう。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:幼馴染が「昼の世界」に入ってくるのは嫌なんだけど、拒絶しきれない。「あいつはもうダメだ。殺し屋雇って殺しちまおう」というご近所同士の打合せ(!)にも参加するけど、撃たれた幼馴染を実家まで運んで治療したりもする。へらへらとした表情の下で、愛憎が渦巻く。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:いつそれが爆発するのか、とハラハラしながら観ていると、とうとう幼馴染の罪を被って刑務所までゆく。シャバに戻ってきた主人公は、これまで通りへらへらと日常を再開するけど、でも何か前とバランスが違うんだよね。それを観客は期待と不安を持って眺めることになる。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:バランスが変わるだけで、愛情なのか、憎悪なのか、打算なのか、ぐちゃぐちゃに入り混じって訳が判らなくなってる主人公の心の在り様は最後まで続く。終盤の「復讐」も、どこまで本気だったのかもよく判らない。もう殺るか殺られるかなのに、殴ってから治療したりするし(爆 #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:ぐちゃぐちゃの気持ちのまま、男と幼馴染が漂着する浜辺。フィルムの温度や結末の味わいの違いはあるけど、「日常」と「暴力」のせめぎ合いという意味では、先日観た『メランコリック』とも通づるのかな。でもそれをこうまとめてくるのが、現代イタリア映画らしい映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
■監督フィルモグラフィ:マッテオ・ガローネ(1968年~)
『感染家族』@シネマート新宿(19/08/27(tue)鑑賞)
Netflix | 感染家族
https://www.netflix.com/title/81107692
本日の映画『感染家族』@シネマート新宿に劇場入りしました。田舎のガソリンスタンドを営むどん詰まりファミリーが、一儲け企んだらゾンビ・パンデミックを引き起こしてしまうというゾンビ・コメディの韓国映画。……うかうかしてたら、スクリーン小さくなってたorz #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『感染家族』観終わりました。ボンクラ一家の最強伝説(爆 村にさまよい込んだゾンビ青年(イケメン)を使って老人回春ビジネスで一儲けを目論んだら、回春通り過ぎてゾンビ化して(^^;;、村はゾンビ地獄に陥りw、ガソリンスタンドに立て篭もった一家は絶対絶命の一夜を迎える…というお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『感染家族』:韓国映画の場合、コメディでも家族が猟奇殺人鬼に殺されてたりするので、こちらも多少は身構えてたのだけど、そういう警戒心を吹っ飛ばすくらいこの一家がしぶとくて(^^;; 切ない別れのシーンを経ても、しれっと生き延びて帰ってきたりするので、逆に油断がならない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『感染家族』:地元コミュニティをゾンビ地獄に叩き込んでも、まったく屈託ない人たちなんですが(^^;;、まあそのくらいタフなメンタリティじゃねえと、少子高齢化でジジババばっかの地方暮らしはできねえよ的な(暴言 あるいは変に自意識こじられて鬱入るより健全で痛快ですよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『薄桜記』@角川シネマ有楽町(19/08/25(sun)鑑賞)
『薄桜記』(Samurai Vendetta)(1959)予告編
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本日の映画1本目『薄桜記(4Kリマスター版)』@角川シネマ有楽町に劇場入りしました。1959年公開。五味康祐の新聞連載小説を原作に、市川雷蔵&勝新太郎とトップスターで描く赤穂浪士異譚。似たようなタイトルの乙女ゲームがあるけど、全然関係ないです(^^;; 入場遅れたんで、序盤観落とし…。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:入場コメントをアップし損ねてましたが、先程観終わりました。吉良邸討入りの道中、堀部安兵衛(勝新太郎)が振り返る、高田馬場決闘以来の丹下左膳(主膳)(市川雷蔵)夫妻との数奇な因縁……。まあ、厳密には「あの丹下左膳」じゃないんですが、元旗本の片腕剣士ということで(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:当時の邦画・時代劇界隈では、ご存知の赤穂浪士ものにこれまたご存知ヒーロー丹下左膳が参戦する『アベンジャーズ』的なユニバースもので、しかも当代きっての看板役者、市川雷蔵&勝新太郎がそれを演るという、超アガる企画だったのでしょう。言うほど共闘も対決もしないけどね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:お話自体はそんなにアッパーなお話ではなく(^^;;、堀部安兵衛想いを寄せる上杉家重鎮演者のお嬢様(真城千都世)と丹下典膳が結婚するも、高田馬場の決闘に端を発する道場内の抗争に捲き込まれて転落してゆく展開。落ぶれれば落ちぶれるほど凄みを増す市川雷蔵がさすがというか。 #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:枠組み的には、高田馬場の決闘と赤穂浪士討入りは歴史的事実なので動かせないので、そこをオリジナルで埋めてゆく。序盤は勝新太郎が前に出るけど、後半討入り準備が進むと、その辺はご存知ネタとして省略されて、堀部安兵衛の印象も一緒に埋没してゆくのは構造的な問題なのか。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:表現スタイル的には、剣戟で金属音や斬撃音のSEが入らない伝統的なスタイル……というか、黒澤明や五社英雄以降のSE付きがスタンダードになってる今の世代には、それ以前の時代劇の流れの集大成のような本作の剣戟はむしろ新しく感じるかも知れないですけどね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:市川雷蔵による、クライマックスの「寝技剣戟(チャンバラ)」は絵面的に衝撃的だったけど、いやあ、あれでちゃんとカッコいいしな。あれは本作オリジナルというより、丹下左膳キャラの持ちネタなのかしら。古典時代劇映画の教養が問われてるのか、とか思いながら観てたわけですが。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:古い邦画を観てる観てると言っても、黒澤明以前の古典時代劇なんかは全然観れてないわけで、こういう作品を観ると、この21世紀に独立した単発の映画として観て、どこまで面白さを引き出せて観れてるのか、とか考えちゃいますね。MCU映画を単発で評価する意味とかみたいに。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:ただまあ、逆にそうした古典時代劇の美学や面白さを理解するための入口としては、本作は大変良く出来た作品ではあると思うので、せっかく4Kで美しく修復されたこの機会に、是非ご覧になることをお勧めします。セットに奥行きがあるからか、空間の使い方ひとつとっても違いますし。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
■監督フィルモグラフィ:森一生(1911年~1989年)
『とむらい師たち』@神保町シアター(19/08/21(thu)鑑賞)
本日の映画『とむらい師たち』@神保町シアターに劇場入りしました。1968年公開。野坂昭如原作、三隅研次監督。勝新太郎主演で、腕に覚えの葬儀業界人たちによるエンバーミング・コメディ。落ちが凄まじい、とは伝え聞くんですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/60THaPTzcy
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月21日
『とむらい師たち』観終わりました。デスマスク師のガンメン(勝新太郎)は既存の葬儀産業が商業主義に走り、死者への誠意を失っていることに憤り、モグリの整形外科医(伊藤雄之助)、役所の戸籍係(藤村有弘)らと組んで葬儀会社を立ち上げる。次々にアイデア溢れる葬儀を企画して快進撃を続ける。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月21日
『とむらい師たち』:イベント化したガンメンたちの葬儀は当たりに当たり、唸るほどの金が舞い込み、すっかり浮かれ上がって商業主義に突っ走る。だが、我に返って初心を取り戻したガンメンは仲間たちと袂を分かち、大阪万博の向こうを張る世界葬儀万博の実現に突き進むのだが……というお話。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月21日
『とむらい師たち』:野坂明如の処女作『エロ事師たち』同様に、ニッチな職業的情熱に衝き動かされて、社会や世間を動かしながらも、突き抜けて社会から逸脱してしまうお話。ただ『エロ事師たち』の主人公は妻子を抱えてる分、職業的情熱と現実の生活の矛盾に苦しんで、引きこもってしまう。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月21日
『とむらい師たち』:それに対してこちらは独身なんで(^^;;、割とあっさりと目の前の成功を捨てちゃうんだよね。自由というかフットワーク軽いというか。こうして成功を共にした仲間達を切り捨てて、職業的情熱を極限まで純化させてアートの領域まで突入した挙句、「あの落ち」を迎える訳です。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月21日
『とむらい師たち』:いやあ、「あの落ち」を具体的に語るのはネタバレの際たるものなのであえて触れませんが、「死(タナトス)」に魅入られてアートすら生温い「死の世界」に招かれた、ということなのか。つか、こいつの「死後の世界」って、あんなに荒涼とした孤独な世界だったのかという。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月24日
『とむらい師たち』:ちなみに脚本は全盛期の藤本義一で、隙間なく関西弁ギャグが詰め込まれて、それを勝新がノリノリのグルーヴで演じます。あとはじめの方で造成中の広大な万博用地に霊柩車で乗り込む(特に意味はない(^^;;)シーンがあるんだけど、これ結局、落ちとも繋がってるのかな。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月24日
『とむらい師たち』:死者を巡る葬儀ビジネスの在り様から、60年代都市生活者の死生観まで捉えたスラップスティックなエンバーミング・コメディとして、元気いっぱいに暴れ廻る映画として楽しめました。「落ち」でドン引きするかもしれないけど(^^;;、それもそういう時代だった証ですから。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月24日
■監督フィルモグラフィ:三隅研次(1921年~1975年)
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『どろ犬』@国立映画アーカイブ(19/08/22(thu)鑑賞)
本日の映画『どろ犬』@国立映画アーカイブに劇場入りしました。1964年公開。大木実主演で、刑事が犯罪に手を染めて転落してゆくノワールもの、だそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』観終わりました。勤続20年、正義感の強いベテラン刑事が、知り合いのヤクザに弱味を握られて転落を重ね、同僚刑事に手を掛けたことをきっかけに連続殺人鬼へと堕ちてゆく。エルロイっぽいけど、60年代なんだよね。原作の結城昌治のハードボイルド性の真骨頂とも言えるけど。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:タフガイ然と登場した主人公の大木実が、もうどんどん勢いつけて顔つきが悪くなるわけですよ(爆 疲労と焦燥が重なり、殺人にも抵抗がなくなってゆく。そこへメフィストフェレス的に主人公を翻弄し、誘うのがヤクザの西村晃。掴み所がなく、ことごとく主人公の指示や予想を裏切る。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:この西村晃が最高で、時に卑屈に出、押せるとみれば恫喝し、隙を見せればすかさずつけ込んでくる。警告は無視し、調子に乗ってたかりを重ね、へらへらと周囲を捲きこんでゆく。『水戸黄門』よりこっちが西村晃の本領でしょう。…まあ、やり過ぎて主人公に殺されちゃうけどね(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:警察の職務ひと筋、正義の人として生きてきたはずなのに、同僚にも明かせない秘密が増え、その秘密を守るために後輩刑事を手にかける。それで秘密が守れたかと思いきや、思わぬ綻びから破滅の刻(とき)が迫ってくる。足掻けば足掻くほど、ドロ沼に足が沈み込む。うわぁ(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:これを60年代的な、過剰に内面に踏み込まない適度なドライ感でやってくれるので、どんぴしゃどストライク! 警察ものが得意の東映だけあって、ディティールもしっかりしてて、捜査の進展で主人公が追い込まれてゆく描写にも隙がない。キリキリ胃が痛くなる。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:東映は警察もの、刑事ものの伝統とは別に、残酷時代劇なんかをやってた系譜もあるわけで、この時点でさえハードボイルドやノワールも老舗を名乗る実績はある。でももっと過剰なテイストでくるかと思ったら、こういうのもやれたのね。東映の意外な引き出しにやられる映画でした。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:監督の佐伯孚治はこれがデビュー作だが、組合活動に入れ込んだことで睨まれて、映画はこれともう1本だけ。それ以外はTV特撮畑を歩んできた人なのか。もったいない話と同時に、それが僕ら世代の児童向け特撮コンテンツの贅沢な豊かさにも繋がったわけで、複雑な気持ちになるね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『復讐の牙』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/08/17(sat)鑑賞)
本日の映画1本目『復讐の牙』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1965年公開。田宮二郎&小山明子主演。勝手自分の死亡届が出されていることを知った主人公が、届を出したと思しき失踪した弟を追うお話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/XwCX0YiZUC
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月17日
『復讐の牙』観終わりました。元スリで今はバー経営をしながら警察協力者の田宮二郎。知人の刑事から自分の死亡届けが出されていると聞き、役所や死亡届を書いた病院を訪ねる内に、そこに失踪した生き別れの弟と謎の組織の影が……というお話。話が核心に入りそうになると、焦らされるというw #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月17日
『復讐の牙』:基本的な物語構造は、「もうひとりの自分(シャドウ)との対峙」だけど、そこに「自分自身の埋葬」や「誘う女(ファムファタール)」など、象徴的な要素で構成されてます。逆にそっちの要素が強すぎて、終盤、ネタを割るとたわいもない話を無理に引き伸ばしてるような印象もある。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月17日
『復讐の牙』:真っ向正面にダーク田宮二郎と対決する話にしても良かった気もするけど、当時の技術的に難しかったかな。まあフットワーク軽くこういうミステリーを、プログラムピクチャーでぽんぽん撮れてたのは、いい時代だったと思うけど。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月17日
■監督フィルモグラフィ:井上梅次(1923年~2010年)
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