『ドッグマン』@ヒューマントラストシネマ渋谷(19/08/29(thu)鑑賞)
本日の映画『ドッグマン』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。『ゴモラ』のマッテオ・ガローネ監督による、犬と愛犬家の男と、男の粗暴な友人のお話。1980年代の実在した事件を元にした、ノワールつーか嫌ミスみたいな話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/RLCDqFbtjT
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』観終わりました。寂れた港町でペットホテル兼犬の美容院「ドッグマン」を営む男。犬が好きで、別れた妻との間に出来た娘を愛して、ご近所の商店主たちとはサッカー仲間のこの男には、腐れ縁と言っていい粗暴な幼馴染がいた。この幼馴染に引きずられるように、犯罪に手を染める。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:やがて、男の店の壁を破って、隣の金買取所を襲うと言い出し、嫌がる男を脅して店の鍵を奪うと、金買取所を襲うと罪を男になすりつけて逃げる。幼馴染の代わりに刑務所に一年服役して戻ってきた男は、商売を立て直し、失われた地域の信頼を取り戻そうとするが……というお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:基本的に内面描写とか回想とかはないので、主人公の男の振舞いや表情だけをずっと追ってゆく映画。その意味で、はじめから非常に危うくて(^^;;、地域に溶け込んだ中年男の日常と、粗暴な幼馴染との夜の世界が、ひとりの男の世界に押し込まれていること自体がとても危うい。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:そもそも主人公の内面を語るモノローグなんかが一切ないので、粗暴な幼馴染の犯罪に付き合ったり、どこかから麻薬を入手してきたりしている時のへらへら笑いの表情が、怯えからくる追従なのか、本気で楽しんでるのか、ぱっと見よく判らない。多分、その両方なんだろう。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:幼馴染が「昼の世界」に入ってくるのは嫌なんだけど、拒絶しきれない。「あいつはもうダメだ。殺し屋雇って殺しちまおう」というご近所同士の打合せ(!)にも参加するけど、撃たれた幼馴染を実家まで運んで治療したりもする。へらへらとした表情の下で、愛憎が渦巻く。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:いつそれが爆発するのか、とハラハラしながら観ていると、とうとう幼馴染の罪を被って刑務所までゆく。シャバに戻ってきた主人公は、これまで通りへらへらと日常を再開するけど、でも何か前とバランスが違うんだよね。それを観客は期待と不安を持って眺めることになる。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:バランスが変わるだけで、愛情なのか、憎悪なのか、打算なのか、ぐちゃぐちゃに入り混じって訳が判らなくなってる主人公の心の在り様は最後まで続く。終盤の「復讐」も、どこまで本気だったのかもよく判らない。もう殺るか殺られるかなのに、殴ってから治療したりするし(爆 #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:ぐちゃぐちゃの気持ちのまま、男と幼馴染が漂着する浜辺。フィルムの温度や結末の味わいの違いはあるけど、「日常」と「暴力」のせめぎ合いという意味では、先日観た『メランコリック』とも通づるのかな。でもそれをこうまとめてくるのが、現代イタリア映画らしい映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日