『海にかかる霧』@TOHOシネマズ新宿(15/4/18(sat)鑑賞)
パク・ユチョン in 海にかかる霧 航海日誌 Part.I〈公式メイキングDVD〉(初回限定生産)
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2015/04/16
- メディア: DVD
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本日の映画2本目、韓国映画『海にかかる霧』@TOHOシネマズ新宿に劇場入りしました。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』観終わりました。いやぁ、途中で一瞬でも「いい話になるのかな」とか思ったこちらが悪かった! どんな人情話もきっちり地獄絵図にぶっ込んでくる、毎度お馴染みのいつもの韓国ノワール。堪能した……つか、夢に見そうだよ!
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:通貨危機の煽りで廃船の危機に追い込まれた漁船チョンジン号の船長は、中国から朝鮮族を密航する仕事を引き受ける。30人ほどの密航者を乗せたチョンジン号だったが、海上警察の目を避けて魚倉に押し込んだ密航者が冷却用ガスの漏出で全滅してしまう……というお話。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:何と言いますか、序盤は漁船の乗組員も、薄汚いし下品だけど、気のいい奴らとして描かれるわけですよ。何と言っても、海の男たちです。海に出れば、板子一枚下は地獄といいますし、船長を筆頭に若いのから年寄りまで、運命共同体なわけですよ。乗り込んできた密航者も、そこは一緒。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:不慣れながらも、不都合はないかと気を配ってやってね。その内、若い船員と密航者の娘さんと仲良くなったり、年配の機関長は同じくらいの歳の元教師の境遇に同情したりして、海の上でも人情は捨てたもんじゃねぇな……とか思った矢先の大虐殺ですよ!(爆
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:いやぁ、日本映画だったら思いついても躊躇する最悪のルートに躊躇わずぶっ込んでくる韓国映画は相変わらずパねぇス(冷汗 更に、「いったん踏み込んだ以上、最後まで走り抜くしかねぇだろ」とばかりに、甲板上での遺体処理。バラして、海に放り込め、と(ギャーっ!)。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:そこから先は、広い大海原のど真ん中で繰り広げられる密室ホラーですよ。そこに唯一生き延びた密航者の娘、彼女を守るためなら何でもやると覚悟をかためた新人船員、メンタルが先に壊れた年配機関長、金と女に目のない中堅のクズ船員、船長にひたすら忠実な中年の副長……。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:そして、船を守る執念で暴走する船長がひとつの船の中に閉じ込められてるんですから、ほうら、愉快な地獄絵図の始まりだよ〜となるわけですよorz ……ちなみにこれ、実話ベースのお話(爆 実際には、生き残った密航者がいて、そこから事件が発覚したそうですが。うわー。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:さて、ホラー云々は措いとくとして、本作は韓国映画が繰り返しテーマとして取り上げる「父権の暴走」のお話です。「守るべきもの」と「そうでないもの」を切り分け、「切り捨てる」ことを「決断」する。それ自体は人生や社会に必要な要素ではある。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:しかし、それが目的化して、「何を守るべきか」の本質を見失うと、まったく話は逆になって、本人はおろかコミュニティまで破滅に追いやることになる。本作の船長はまさにそれで、「船を守る」ための決断が悉く裏目に出て、彼の愛すべき船と船員たちを海の藻屑に引きずりこんでゆく。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:これはまぁ、それだけ「父権の暴走」が問題だという意識が韓国社会にあるということなんでしょう。これだけ繰り返し語っても、まだ飽きずに新作が出てくるんですから。ちなみに日本の場合は逆で、「父権の喪失(希薄化)」の方がテーマとして取り上げられることが多いですが。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:ちなみにこの話の業が深いのは、「暴走する父権」たる船長を前に、主人公の若手船員はヒロインを「守り」、船長を倒す(切り捨てる)という「父権的な決断」に追い込まれるところまで描いてる点で、だからヒロインはラストで「ああいう選択」をするわけです(ネタバレなので秘密)。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
『海にかかる霧』:この映画は、貧困と国家の境界線(ボーダー)で繰り広げられる悲劇を描く優れた韓国ノワールであり、強すぎる父権と格闘し続ける韓国社会の最前線を描く傑作だと思います。いやぁ、相変わらずえぐいスけどね(^^;; でも、自分達の闇と向き合うこの容赦のなさは、憧れますね。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月18日
- アーティスト: サントラ,岩代太郎
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