『ザ・ネゴシエーション』@シネマート新宿(19/09/03(tue)鑑賞)
https://www.netflix.com/title/81031587
本日の映画『ザ・ネゴシエーション』@シネマート新宿に劇場入りしました。ソウル市警の人質交渉官のヒロインが、タイ・バンコクで発生した韓国人誘拐事件の交渉窓口に犯人から指名される。タイムリミットは特殊部隊突入までの14時間……というお話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/YxyX1d3mLL
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』観終わりました。バンコクにいる誘拐犯と、ソウルからネット越しの交渉バトル。高橋克典似のやさぐれたイケメンの犯人の言動に振り廻されながら、事件の背後に潜む政権中枢が絡む武器密輸工作の闇が徐々に明らかになり、ヒロインは……というお話。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:交渉ものって、基本的に自分と相手の二元中継だけで成立するので、大変リーズナブル(^^)。まあ、それだけでは華がないので、特殊部隊の制圧作戦とか「中継」のトリックとか、手練手管を駆使して盛り上げるわけですが、本作も予算感の割にスケールが大きくて楽しい。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:ぶっちゃけてしまうと、「中継」の大ネタも含めて、概ね筋が読めなくもなく、よくは出来ているけどジャンル映画にクサビを打ち込むような突飛な作品ではないです。全体に安上がりなはずだけど、特殊部隊描写など、アクセントとなるとこは手を抜かないんだよね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:スケールの大きな超大作なんかより、この辺のスケールの作品を卒なく面白く仕上げてくる辺りにこそ、今の韓国映画の強みというか凄みがあると思う。これを邦画でやると、底が見えてチープ感を隠せなかったりするんだよな。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:あと本作は最終的に、ヒロインが事件の黒幕を告発し、お白州(法廷)に悪党どもを引きずり出して終わります。まあ、だからハッピーエンドという甘い落ちでもないんですが、少なくともそれは法と裁判システムへの信頼を示していると言えなくもない。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月4日
『ザ・ネゴシエーション』:たわいもない落ちのつけ方、と切って捨ててもいいんですが、問題は「これ」を今の邦画でやれるか、ですよ。権力犯罪に甘々で、警察も検察も、さらには裁判所すら怪しい社会で、無邪気に法と裁判システムを信じる落ちなんか出したら、観客に鼻で嗤われますからね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月4日
『ザ・ネゴシエーション』:こう考えると、この手の肩の張らないジャンル映画ほど、その国の観客の素朴な社会秩序感を真っ正直に投影するのですね。それを隣国の映画人のナイーブさと笑うのか、眩しさに眉を顰めるのかは、この映画を観た我が国の観客それぞれの判断に任せますが。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月4日
『大番』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/01(sun)鑑賞)
北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 上 (小学館文庫)
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北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 下 (小学館文庫)
- 作者: 獅子文六
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本日の映画1本目『大番』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1957年公開。戦後の大衆小説のヒットメイカー獅子文六の週刊誌連載小説原作で、戦前の株取引の世界に飛び込んだ田舎出身の青年が相場師として成長するお話。……で、いきなり「総集編」て何?(^^;; #fr19_n pic.twitter.com/BIukUVrogI
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』観終わりました。加東大介演じる主人公が、昭和4年に四国・宇和島から18歳で上京して相場師として立身出世して、昭和7年の五・一五事件後の株価の大崩れに捲き込まれて資産を失い、実家に帰るまで。4部作の第1部なので、まだこれでお話が終わるわけではないんですが。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:まず戦前の株式市場に於ける「相場師」の概念がよく判らないまま、お話がずんずん進むんですが(^^;;、客からの依頼で株の売買をする証券会社の機能と、自らの資産をぶっ込んで運用する投資家が一体となったような存在、らしい。…今の証券法だとアウトなんじゃねえの、それ?(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:一応、今は懐かしき兜町の立会場とかの場面も出てきますが、特にどういうシステムで取引が成立するのかとか、取引上のテクニカルな駆け引きとかは特に描かれない。観客がその辺に特に興味を持つとは思われてなかったのかな。しかし、今はこの辺、全部サーバ内で電算処理だもんなあ。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:何か、こー、仕事の内容より、実家時代の夜這いの風習とかのエピソードとか、出世するにつれ加東大介の金遣いが荒くなって顔つきがどんどん悪くなるとか(^^;;、そっちにはガッツリ尺を取ってるので、お仕事映画というより立身出世ストーリーで感情移入してもらう戦略なんですね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:ちなみに最初に勤めた株屋(個人経営の証券会社?)で一緒に部屋住みの小僧から始めた同僚で親友に仲代達也。あと落ちぶれた元名相場師で、今は見料と称してタカり生活をしている老人が東野栄治郎。でもそのアドバイスで相場で大当たりするというのは、昭和ロマン感あるよね(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:この時代に昭和初期を舞台にした青春立身出世ストーリーは、原作者や制作者自身の青春時代と重なってやりやすいというのがあったのかな。ともあれ、ラピュタ阿佐ヶ谷ではこれから獅子文六特集ということで、この『大番』シリーズ全作やってくれるようなので、追いかけてみましょう。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
■監督フィルモグラフィ:千葉泰樹(1910年~1985年)
『ブルー・ダイヤモンド』@新宿バルト9(19/09/01(sun)鑑賞)
本日の映画2本目『ブルー・ダイヤモンド』@新宿バルト9に劇場入りしました。宝石ディーラーのキアヌ・リーブズが、模造ダイヤを巡ってロシアン・マフィアと美女を巡るトラブルに捲き込まれるハードボイルドだそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』観終わりました。一匹狼の宝石ディーラーの主人公がロシアン・マフィアとブルー・ダイアモンドの取引をするも、肝心の商品を持って相棒が失踪。稼いだ僅かな時間で相棒を探しにシベリアの寒村に向かい、そこで出逢った女性との関係にのめり込むお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』:割と冒頭から主人公の進退はどん詰まってて、色々足掻いてストーリーが進んで色々明らかになると、一切状況が拓けることなく、はじめから嵌め込まれてどん詰まりきってたことだけが判るという(爆 それを薄々判ってたからこそ、行きずりの不倫にのめり込む。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』:破滅の予感に燻られながら、刹那の恋に身を焦がす。同時に裏返して、自身の破滅を受け入れるために、その恋を言い訳にしているようにも見える。男ってバカね(^^;; 非常にシンプルに純化されたハードボイルドであり、恋愛映画でもある映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』:TL見てるとあんまり評判よろしくないんだけど、自分はそうでもないんだよね。絶賛はしないものの、(半分自覚なしに)死に場所を探す男の話だと思えば、納得はいくし、キアヌ自身どこかそういう風情がある。まあ、そういう辛気臭い話が万人受けするとも思わないけど。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月2日
『引っ越し大名!』@地元のシネコン(19/08/31(sat)鑑賞)
映画『引っ越し大名!』予告90秒 8月30日(金)荷造り開始!
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本日の映画『引っ越し大名!』@地元にシネコンに劇場入りしました。幕府から豊後(大分県)にお国替えを命じられた姫路藩で、経験ゼロ、ノウハウ・ゼロで国替え奉行を押し付けられた書庫番の若手藩士(星野源)の奮闘を描く、この所、松竹が力を入れている経済時代劇。監督は犬童一心。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月31日
『引っ越し大名!』観終わりました。経済もの…というより、行政プロジェクトものですね。本来、地味な題材だけど軽やかなコメディ調でちょっとだけ泣かす松竹得意の人情喜劇感あるかな(^^) 一応、取ってつけたようなチャンバラあるけど、朱槍ぶん廻す高橋一生が本当に楽しそうだから、いいかw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月31日
『引っ越し大名!』:幕藩体制下の国替えは、地方自治体丸ごと引っこ抜いて別の土地に植え替えるという、それだけでも乱暴な話なのだけど、本作の舞台となった姫路藩松平家に至っては、石高を半分に削られながら7〜8年ごとに日本列島を東西に国替えを繰り返させられるという無茶なお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:サラリーマンの転勤みたいな頻度だけど、これでは10年以上のスパンのかかるプロジェクトには手をつけられないわけで、地方行政上、致命的と言っていい理不尽さです。まあ、この松平家が、とりわけあまりに便利に使い廻されてるきらいはあるのだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:作中では藩主が老中柳沢吉保と男色絡みでトラブったことが原因みたいに描かれてたけど(^^;;、10〜20万石未満の親藩系列藩というポジションが、幕府からすると戦略的に振り廻し易かったのかもしれない。ともあれ、幕命は下され、国替えのミッションが開始されるのです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:国替え自体は史実として、本作の描き方で特徴的なのは、国替えミッションで中心となって動くのが、星野源を始めとする30代の青年藩士たちです。まあ、作中で特に年齢は言及されないんですが(^^;;、50〜60代くらいの藩上層部が人事以外で動いている節がない(爆 #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:プロジェクトの規模からして、とてもそんなもので済むとは思えないんだけど(^^;;、まあこの映画が30〜40代社会人をメインターゲットとしているということなんでしょう。お仕事映画として、彼ら彼女らが現実に社会を動かし得るイメージを伝えたかったのかな。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:でも、その伝で言うと、物語冒頭で主人公たちの誰も所帯持ってる形跡がない(爆 先代引越し奉行の娘役の高畑充希がバツイチの子持ちぐらい(^^;; これは、歴史的リアリティからは外れるんだけど、21世紀日本の30代社会人のリアリティとしては、これで正しい。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:かように現代日本の社会人男女が観て、感情移入できるようにチューニングされた映画です。まあ300人くらいのリストラも含んだ話ですから、陰惨な内部抗争話にしてもいいんですが、人情話でまとめられる程度にはマイルドに処理されてます。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:そういう「21世紀の現代日本人に受け入れられる時代劇」を作ろうという強い意志を全編で感じる映画です。これはこの1作で完結する話ではなくて、ここ最近の松竹時代劇映画が挑戦してきているプロジェクトの一環なんですね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:さて、そんな本作ですが、内気で引き篭もり気味だけど根は誠実な主人公を星野源がいつもの草食系キャラで演じます。でも、このキャラで時代劇の主人公が成立するのが本作のユニークさですね。あと高橋一生が、その主人公の友人で豪放磊落な武闘派キャラです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:こちらはいつもの高橋一生のキャラとは違うものの、ガチの武闘派キャラの俳優さんだとこの軽みが出なかったでしょうから、いいキャスティングだったと思います。特にクライマックスのチャンバラで「やっとオレの出番が来た!」と大はしゃぎで大暴れするのは、やはり痛快。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』: そこもリアリティで言えば、昼日中に平場で幕府隠密が大名の引越し行列を襲うなんて無茶もいいとこだけど(^^;;、リストラ組が襲撃を試みようとするのを、親戚縁者で極秘裏に密殺するなんて寺田屋事件みたいな陰々滅々な話にすると、コメディにならないので。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:ちなみにこの時、高橋一生がぶん廻すのが、「御手杵の槍」というアイテムだったとかで、公開後『刀剣男子』界隈とおぼしきTLがざわざわしてたのでした(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:後はピエール瀧の扱いですよね。事件から少し時間が経ったこともあってか、リストラ組の無名の藩士役(役名はあるんだろうけど)でちょっとだけ出ています。やはりこの顔と存在感の役者を失うのは邦画の損失だよなあ。いつかは復帰してくれると嬉しいのだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『引っ越し大名!』:そんなわけで、松竹のライト時代劇路線の最新作として、非常にいい軽みと後味の映画に仕上がってます。チャンバラにせよ行政史的にも喰いたりない面もなくはないけど、今時の社会人が素直に楽しんで、ちょっとテーマに興味を持ってもらうには、いい映画と言えましょう。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
■監督フィルモグラフィ:犬童一心(1960年~)
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『ドッグマン』@ヒューマントラストシネマ渋谷(19/08/29(thu)鑑賞)
本日の映画『ドッグマン』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。『ゴモラ』のマッテオ・ガローネ監督による、犬と愛犬家の男と、男の粗暴な友人のお話。1980年代の実在した事件を元にした、ノワールつーか嫌ミスみたいな話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/RLCDqFbtjT
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』観終わりました。寂れた港町でペットホテル兼犬の美容院「ドッグマン」を営む男。犬が好きで、別れた妻との間に出来た娘を愛して、ご近所の商店主たちとはサッカー仲間のこの男には、腐れ縁と言っていい粗暴な幼馴染がいた。この幼馴染に引きずられるように、犯罪に手を染める。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:やがて、男の店の壁を破って、隣の金買取所を襲うと言い出し、嫌がる男を脅して店の鍵を奪うと、金買取所を襲うと罪を男になすりつけて逃げる。幼馴染の代わりに刑務所に一年服役して戻ってきた男は、商売を立て直し、失われた地域の信頼を取り戻そうとするが……というお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:基本的に内面描写とか回想とかはないので、主人公の男の振舞いや表情だけをずっと追ってゆく映画。その意味で、はじめから非常に危うくて(^^;;、地域に溶け込んだ中年男の日常と、粗暴な幼馴染との夜の世界が、ひとりの男の世界に押し込まれていること自体がとても危うい。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:そもそも主人公の内面を語るモノローグなんかが一切ないので、粗暴な幼馴染の犯罪に付き合ったり、どこかから麻薬を入手してきたりしている時のへらへら笑いの表情が、怯えからくる追従なのか、本気で楽しんでるのか、ぱっと見よく判らない。多分、その両方なんだろう。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月29日
『ドッグマン』:幼馴染が「昼の世界」に入ってくるのは嫌なんだけど、拒絶しきれない。「あいつはもうダメだ。殺し屋雇って殺しちまおう」というご近所同士の打合せ(!)にも参加するけど、撃たれた幼馴染を実家まで運んで治療したりもする。へらへらとした表情の下で、愛憎が渦巻く。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:いつそれが爆発するのか、とハラハラしながら観ていると、とうとう幼馴染の罪を被って刑務所までゆく。シャバに戻ってきた主人公は、これまで通りへらへらと日常を再開するけど、でも何か前とバランスが違うんだよね。それを観客は期待と不安を持って眺めることになる。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:バランスが変わるだけで、愛情なのか、憎悪なのか、打算なのか、ぐちゃぐちゃに入り混じって訳が判らなくなってる主人公の心の在り様は最後まで続く。終盤の「復讐」も、どこまで本気だったのかもよく判らない。もう殺るか殺られるかなのに、殴ってから治療したりするし(爆 #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
『ドッグマン』:ぐちゃぐちゃの気持ちのまま、男と幼馴染が漂着する浜辺。フィルムの温度や結末の味わいの違いはあるけど、「日常」と「暴力」のせめぎ合いという意味では、先日観た『メランコリック』とも通づるのかな。でもそれをこうまとめてくるのが、現代イタリア映画らしい映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月30日
■監督フィルモグラフィ:マッテオ・ガローネ(1968年~)
『感染家族』@シネマート新宿(19/08/27(tue)鑑賞)
Netflix | 感染家族
https://www.netflix.com/title/81107692
本日の映画『感染家族』@シネマート新宿に劇場入りしました。田舎のガソリンスタンドを営むどん詰まりファミリーが、一儲け企んだらゾンビ・パンデミックを引き起こしてしまうというゾンビ・コメディの韓国映画。……うかうかしてたら、スクリーン小さくなってたorz #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『感染家族』観終わりました。ボンクラ一家の最強伝説(爆 村にさまよい込んだゾンビ青年(イケメン)を使って老人回春ビジネスで一儲けを目論んだら、回春通り過ぎてゾンビ化して(^^;;、村はゾンビ地獄に陥りw、ガソリンスタンドに立て篭もった一家は絶対絶命の一夜を迎える…というお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『感染家族』:韓国映画の場合、コメディでも家族が猟奇殺人鬼に殺されてたりするので、こちらも多少は身構えてたのだけど、そういう警戒心を吹っ飛ばすくらいこの一家がしぶとくて(^^;; 切ない別れのシーンを経ても、しれっと生き延びて帰ってきたりするので、逆に油断がならない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『感染家族』:地元コミュニティをゾンビ地獄に叩き込んでも、まったく屈託ない人たちなんですが(^^;;、まあそのくらいタフなメンタリティじゃねえと、少子高齢化でジジババばっかの地方暮らしはできねえよ的な(暴言 あるいは変に自意識こじられて鬱入るより健全で痛快ですよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月27日
『薄桜記』@角川シネマ有楽町(19/08/25(sun)鑑賞)
『薄桜記』(Samurai Vendetta)(1959)予告編
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本日の映画1本目『薄桜記(4Kリマスター版)』@角川シネマ有楽町に劇場入りしました。1959年公開。五味康祐の新聞連載小説を原作に、市川雷蔵&勝新太郎とトップスターで描く赤穂浪士異譚。似たようなタイトルの乙女ゲームがあるけど、全然関係ないです(^^;; 入場遅れたんで、序盤観落とし…。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:入場コメントをアップし損ねてましたが、先程観終わりました。吉良邸討入りの道中、堀部安兵衛(勝新太郎)が振り返る、高田馬場決闘以来の丹下左膳(主膳)(市川雷蔵)夫妻との数奇な因縁……。まあ、厳密には「あの丹下左膳」じゃないんですが、元旗本の片腕剣士ということで(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:当時の邦画・時代劇界隈では、ご存知の赤穂浪士ものにこれまたご存知ヒーロー丹下左膳が参戦する『アベンジャーズ』的なユニバースもので、しかも当代きっての看板役者、市川雷蔵&勝新太郎がそれを演るという、超アガる企画だったのでしょう。言うほど共闘も対決もしないけどね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:お話自体はそんなにアッパーなお話ではなく(^^;;、堀部安兵衛想いを寄せる上杉家重鎮演者のお嬢様(真城千都世)と丹下典膳が結婚するも、高田馬場の決闘に端を発する道場内の抗争に捲き込まれて転落してゆく展開。落ぶれれば落ちぶれるほど凄みを増す市川雷蔵がさすがというか。 #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:枠組み的には、高田馬場の決闘と赤穂浪士討入りは歴史的事実なので動かせないので、そこをオリジナルで埋めてゆく。序盤は勝新太郎が前に出るけど、後半討入り準備が進むと、その辺はご存知ネタとして省略されて、堀部安兵衛の印象も一緒に埋没してゆくのは構造的な問題なのか。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:表現スタイル的には、剣戟で金属音や斬撃音のSEが入らない伝統的なスタイル……というか、黒澤明や五社英雄以降のSE付きがスタンダードになってる今の世代には、それ以前の時代劇の流れの集大成のような本作の剣戟はむしろ新しく感じるかも知れないですけどね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:市川雷蔵による、クライマックスの「寝技剣戟(チャンバラ)」は絵面的に衝撃的だったけど、いやあ、あれでちゃんとカッコいいしな。あれは本作オリジナルというより、丹下左膳キャラの持ちネタなのかしら。古典時代劇映画の教養が問われてるのか、とか思いながら観てたわけですが。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:古い邦画を観てる観てると言っても、黒澤明以前の古典時代劇なんかは全然観れてないわけで、こういう作品を観ると、この21世紀に独立した単発の映画として観て、どこまで面白さを引き出せて観れてるのか、とか考えちゃいますね。MCU映画を単発で評価する意味とかみたいに。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日
『薄桜記』:ただまあ、逆にそうした古典時代劇の美学や面白さを理解するための入口としては、本作は大変良く出来た作品ではあると思うので、せっかく4Kで美しく修復されたこの機会に、是非ご覧になることをお勧めします。セットに奥行きがあるからか、空間の使い方ひとつとっても違いますし。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月25日