『忍術児雷也』@東京国立近代美術館フィルムセンター(2016/7/28(thu)鑑賞)
本日の映画『忍術児雷也』@東京国立近代美術館フィルムセンターに劇場入りしました。1955年公開。『NARUTO』の元ネタっつーか、戦前の立川文庫の正統継承者っつーか。まぁ、そういう系譜の繋がりにある、今で言うラノベの映像化みたいな位置付けの映画のようですが、さて。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月28日
『忍術児雷也』観終わりました。戦国時代の諏訪地方を舞台に、ガマの精霊を宿した児雷也、大蛇の精霊を宿す大蛇丸、ナメクジの精霊を宿す娘、綱手の三人の異能者が活躍する冒険活劇……なんですが、古い日本のドラマ構造に忠実で、結構、行き当たりバッタリで、メリハリが(^_^;; #fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月28日
『忍術児雷也』:鯨波氏、尾形氏、諏訪氏の三族で統治されていた信越三国であったが、鯨波氏と諏訪氏が組んで尾形氏を討ち、居城更科城を奪う。それから二十数年、尾形氏残党が集結しつつあると知った鯨波の殿様は、住民の反発を恐れて家臣が直接弾圧することを避けんと考える。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:山中に潜む北陸三太郎と呼ばれる山賊の三悪人、針木太郎、大蛇太郎、願人太郎に、尾形氏残党の討伐を呼びかける。だが、針木太郎はこれを拒否。実は、針木太郎こそ尾形家旧臣であった。怪しんだ大蛇太郎、願人太郎に射掛けられながらも、辛くも生還する。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:アジトに戻った針木太郎は覚悟を固め、同居していた姫君・綱姫に、彼女の許嫁で尾形氏の忘形見、そして新たな殿様となるべき若君が生きていることを告げる。若君を守ることが我が使命と心得る綱姫は、針木太郎とともに若君を探して旅立つ。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:一方その頃、僅かな不在の間に、父親を斬られ、妹深雪を何者かに拉致された宮原周馬は、瀕死の父の口から自身の出生の秘密を知る。周馬こそ、滅んだ尾形氏の遺児であるのだと。父の死を看取った周馬は、連れ去られた妹を取り戻すべく、旅立つのだった……というお話。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:って、長いんじゃ、ここまででも!(爆 ええと、お話の本筋は、怪異の力が出てきてからなので、ここまででまだ序盤です。更に言えば、これでも細かい情報やイベントをだいぶ削ってます。ちなみに全体の尺は80分で、それなのに主人公出てくるの、こんなに遅いのか…。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:現代的な作劇メソッドからは、信じられない構成の連続なんですが、それを責めてもしょうがない。『南総里見八犬伝』とか、『大菩薩峠』とかの古い日本の娯楽物語(エンタメ)はだいたいこんな感じです。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:多人数の登場人物が作品世界をうろうろしつつ、関係性を結んで、やがて自然発生的に物語のうねり(ドライヴ)が生じてくる。そこまでが、長い(^_^;; この辺は、何なんでしょうね。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:この映画の本題は、間違いなく、怪異な忍術妖怪バトルのはずだし、観客もそれを期待して観に来る。だけど、そこに至る経緯の話をここまでで丁寧にやるのは、それをやらないと、いきなり怪異の話やられても、感情移入できないとか?#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:あるいは、当時の観客にとっては、この辺の展開も美味しかったのかなぁ。あと、どうも映画全体を通した「主人公」という概念も弱くて、シーンごとに観客を感情移入させる視点人物を変えてくる。そのシーンでは、彼(彼女)が「主人公」となんです。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:ところが、全体通すとキャラ被ってるんで(爆、判りづらい。どうもやりたいシークエンスのパターンがあって、それに基づいてキャラ配置してるんで、キャラも似通ってくるらしい。いやぁ、構成とかキャラ設計とか、ちゃんと進化してるんだなぁ。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:まぁ、この映画の撮られた1950年代のセンスというより、題材的に江戸時代の歌舞伎とかからなんだろうけど。その意味で、台詞廻しとか殺陣の動きとか、近代アクションより歌舞伎や大衆演劇に近くて、見栄を強く重視している印象。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:あとこれは映画の特徴なんだろうけど、すぐに大人数での多対1とか多対多の殴り合いになるw これは『クローズ』とかの不良映画に継承されてるのかな。ただ手前-奥-更に奥の三層のレイヤーで、それぞれバトルさせてたりして、意外に凝った画面設計で芝居させてる。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:全体にモブの皆さんの人数が多く、セットや衣装の作りも凝ってるし、この時代の邦画時代劇の豊かさを堪能できる映画ではあります。まぁ、特撮はちゃちだけど、そこはね(^_^;; でも、合成とかカット繋ぎで、結構、頑張ってます。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:その他、「3つ」で構成される関係性が多重に組み合わされるキャラ配置の意味とか、落ちまで語り切らずにシーン転換する(斬られたところでシーン転換し、ちゃんと死んだとこ見せないなど)のは何でだろう、とか、いろいろ不思議な所が多い映画ではあります。#fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日
『忍術児雷也』:ちなみに、この映画の続編『逆襲大蛇丸』を今日観に行く予定なんで、観ればいろいろ理解が深まるかもしれません(謎が深まるだけのような気もするけど(^_^;;)。お楽しみに……? #fr16_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年7月29日