『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』@新宿武蔵野館(18/05/09(wed)鑑賞)
本日の映画『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』@新宿武蔵野館に劇場入りしました。ワケありの男ふたり、冷たく非情な暗黒街にともに身を投じ、組織の上を目指して足掻く韓国映画だそうで。いや、勿論、こういうノワールな友情ものは大好物ですがな(^^) #fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月9日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』観終わりました。組織幹部の武闘派のオッサンと若い潜入捜査官。刑務所内で結ばれた絆から、信頼と裏切りの涯(はて)にたどり着く、暗黒街の地獄の心中の道行き。やってることはいつもの潜入捜査官ものなのだけど、韓国ノワールはまた一歩先に進んだ印象。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月9日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:ロシア・ルートの麻薬流通を握る組織の幹部ジェホ(ソル・ギョング)が逮捕された。組織壊滅を目論む警察当局は、獄中で彼に接近して組織中枢に潜り込ませるために若い潜入捜査官ヒョンス(イム・シワン)を刑務所に送り込む。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:ジェホを狙って組織のボスが送り込んだ殺し屋を返り討ちにする手助けを通じて、ジェホとヒョンスは固い絆を結ぶ。更に事故死した母親の葬儀に参加できるように手を尽くしたことから、ヒョンスはジェホに心酔し、潜入捜査官としての身分を明かしてしまう。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:しかしジェホはヒョンスを受け入れ、刑期を終えたら組織内で自分に力を貸すよう告げる。そしてシャバに戻ったふたりは、ともに手を携えて組織内で上を目指して駆け上がってゆく。だが、「誰も信じるな。状況だけを信じろ」と告げるジェホの真意は……? #fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:えーと、『新しき世界』辺りから韓国映画はもう隠す気なくなってるけど、ヤクザBLですよね(^^;; 作中でまともに台詞のある女性キャラが、若い方の主人公の母親と、潜入工作チームの女性指揮官だけで、色恋沙汰はおろか情婦さえろくに出てこない。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:美少女アイドル映画から男キャラが淘汰されていったのと、多分理屈は一緒。魅力的な男たちの人生にコミットする同性の存在はイヤだけど、「観察者」として特等席で物語を見つめたい、という「欲望」をストレートに反映したキャラ配置なんでしょう。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:ただ、別に登場人物たちは誰もゲイとは表明していないし、性愛的にも直接的な表現はありません。なので、表面的にはヤクザの親分と子分の話としても観れるし、大多数の男性観客は普通のヤクザ映画として観ていると思います。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:でもまあ、作中で誰も奥さんも恋人も子供もいない時点で、お察し……(唯一の妻帯者は開始早々、冒頭で殺される(^^;;)。その辺は監督もインタビューで認めてるので、韓国映画はBLの一般映画化に自覚的に取り組み始めてると言って差し支えないと思います。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:その辺を踏まえての本作ですが、基本的に年長者と若者の関係性の基本軸に、「親分/子分」「ヤクザ/捜査官」という相反する社会関係の軸が走り、「支配者/被支配者」「観察者/非観察者」「騙す者/騙される者」の立ち位置がぐるぐると入れ替わる。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:最終的に「冷血/熱血」「非情/愛情」の魂の在り様さえ入れ替わる。それはBLとしての魂の交換(交歓)である以前に、成長譚(ビルディングス・ロマン)の世代交代であり、ハードボイルド的には同化との克服ですよね。それは、非常に強度の強いお話になりますよ。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:あとはハードな地の物語に、ちょいちょいオフビート気味なギャグやユーモアを挟むので、意外と口当たりも悪くない。加えてレイアウトもアート的に洗練されたカットが印象的に挿入され、その意味でも、これまでの韓国映画よりセンスが一段深化している印象。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』:全体に一般向けヤクザBL(なんかそこで既に形容矛盾な気もするが(^^;;)として、純化と洗練が進んで、確実に次のステージに踏み込んできた作品だと思います。こうやって韓国ノワールもぐいぐい進化してくのね。邦画も負けてられないですよ。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年5月13日