『閃光少女 Our Shining Days』@新宿シネマカリテ(18/09/12(wed)鑑賞)
本日の映画『閃光少女』@新宿シネマカリテに劇場入りしました。中国本土で民族音楽を学ぶボンクラ女子高生たちの青春映画で、作中でアニメパートがあったり、中島美嘉が楽曲提供してたり、日本のサブカル文化に憧れてる部分もあるみたいな話もありますが、さて。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』観終わりました。映画の中で登場人物が口にする「言語」は中国語だけど、作中で若い世代を包む文化や、この映画自身の構造やキャラ設定、演出スタイル、そして目指すべき価値観など、びっくりするくらい日本人と同じ「言葉」の映画。ここまで同じ地平にあるのね、東アジアは。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:音楽学校の伝統音楽課に通う少女ジンは、西洋音楽課のピアニストにしてイケメンのワン先輩に憧れ、遂に告白! 30秒後に振られ(爆、あまつさえ子供の頃から続けてきた伝統音楽をバカにされる。このワン先輩を見返さんと、バンドを組もうと一念発起。だが、周囲に賛同者はいない。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:だが学生寮に引きこもってる変人女4人組ならば、あるいは…と聞いて訪ねてみると、4人は伝統楽器を超絶技法で奏でる演奏者たちであり…重度の2次元オタクの腐女子集団だった!(爆 というお話。…いや、2次元とか2.5次元とか、ナチュラルに日本人と同じオタク用語使ってる(汗 #fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:主人公の感情表現で、コミック風のイラストになってみたり、アニメになってみたりも、邦画の少女マンガ原作のいわゆるスウィーツ映画でよく見る手法だし、自然な芝居よりキャラ立て優先のコミカルな芝居とか、サブカルを扱う手つきも、今の邦画青春映画と差分はほとんどない。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:特にオタク・カルチャーを扱う手つきが、色物でも媚びでもなく、今ここに在り、登場人物たちを形作るものとして必然的に一緒のフレーム内で扱わねばならないものとして描くのは、邦画でもここ数年でようやく獲得できた境地だ。それがもうキャッチアップされている。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:……というか、邦画でそれが出来ている監督やクリエイターたちと、この映画を撮った中国のクリエイターたちは、ほぼ同じコンテンツを摂取し、同じ時代の空気を吸って育ってきているのだ。これは、中国だけでなく、韓国・台湾もそうだろう。作品の空気感が似通うのも当然だ。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:ちなみに作中で主人公たちがオタク系のイベント(コスプレとか、グッズ販売とか、ライブとかの複合イベント)で演奏するのだが、女の子のアイドル・グループが出て、はっぴ着た親衛隊がオタ芸コールしてる……(汗 そういうトコも一緒なんだ。お、おう。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:お話の縦軸は、音楽学校内で下に見られている伝統音楽課でも、感性尖りすぎて更に居場所がなくてどん詰まりに引きこもってた腐女子4人組と組み、バラバラに対立していた校内を、音楽の力でひとつにしてゆく物語で、辺境から中枢へと逆襲して価値観をひっくり返す話である。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:と同時に、音楽学校内にあっては重度のオタク趣味で孤立し、オタクたちからは古臭い伝統音楽をやっていることで相手にされない。だけど彼女たちはどっちも大好きだから、双方を融合した新しい音楽にたどり着こうと、日々、悪戦苦闘する。分裂した自我を、統合・再構築する話だ。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:その過程で、語られる各キャラクターの心情は、日本人から見ても理解できるものだし、異物感はあまり感じない。まぁ、政治性が絡めばそうも言ってられないのかもしれないが、サブカルから政治性をきれいに脱臭するのは日本人の得意技で、そこもうまく踏襲できている。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:そうなるともう、完全に日本人と地続きの感性の世界観で、隣町の映画館を覗いたくらいの気安さだ。これを脅威と見るか、同じ地平に立つ仲間が増えたと言祝ぐべきかは観た人それぞれに任せるが、単純素直にこの映画の面白さに身を委ねるべきだろう、無責任なオタクとしては。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:映画本編の話に戻せば、西洋音楽課と伝統音楽課で勝負することになって、何をやるかと思ったら、東西の琴対琴、弦楽器対弦楽器、笛対笛で合奏で演奏対決とか、ちょいちょい発想も面白い(^^)。単純な東西対決じゃなく、融合して新しい価値観を生もうとする姿勢も頼もしい。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月12日
『閃光少女』:こうした少女マンガ的なメソッドやセンスの作品は、韓国とか台湾でも既にちらほら出てきてるし、中国でもとなると、東アジア共通の表現インフラに育ってきていると捉えていい。このインフラに乗せて作品を作れば、作者が伝えたい感情やメッセージは、国境を軽やかに越えて届く。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月13日
『閃光少女』:お堅い映画評論家だのシネフィルだの、あるいは国内のオタクでも男性オタク層はほとんど認識してないだろうけど、これはかなり凄いことが始まってる事を意味していて、『君の名は。』の国際的な大ヒットもこの少女マンガ文化のインフラあってと捉えるのが自然だろう。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月13日
『閃光少女』:あとはこの国際共通インフラと化したフォーマットの上で、逆にそれぞれの地元性や個性をどう魅力的に描けるか。今のところ、作品内で描かれる風景は、不思議と非常に似通ってる。共通の土台を得てこそ花開く多様性の世界にたどり着けるかが、今後の課題ではあるのだろう。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月13日
『閃光少女』:とまぁ、そこまで大げさな事を考えなくても、素直に青春映画として楽しい映画でした。何より、日本でも、中国でも、若い観客が同じ映画を観て、きっと同じ笑顔で劇場を後にしていると考えるのも楽しいじゃないですか。そういう可能性を感じさせる映画でした。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年9月13日