『無職の大卒』@新宿ピカデリー(20/09/26(sat)鑑賞)
Velaiilla Pattadhari - Trailer
imwjapan.com監督:ヴェールラージ
主演:ダヌーシュ/サムティラカニ/アマラー・ポール/サラーニャ・ポンヴァンナン/ヴィヴェーク
2014年/インド/タミル語/133分
原題:Velaiilla Pattadhari
本日の映画2本目『無職の大卒』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。平日はなかなかスケジュールが合わず、どれだけ観に来れるか判りませんが、インディアンムービーウィーク2020(IMW2020)の1本目。土木工学部卒でなかなか就職が決まらない青年のお話だそうですが、さて。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』観終わりました。大卒無職実家暮らし4年目の青年の肩身の狭いモラトリアム日記みたいな話が、後半地方公共事業の闇を撃つ『サラリーマン金太郎』みたいな話になって、挙句にシャツ脱いで筋肉剥き出しで悪党どもをちぎっては投げするお話(爆 いや、ウソは言ってない(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:大学の土木工学科を卒業したものの、建設業界に拘った就職活動は見事に失敗。4年経っても仕事は見つからず、父親からは役立たず呼ばわりで、先に就職した弟との差は開く一方のラグヴァラン。母親は理解を示すものの、日々、自信を失ってゆく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:そんなある日、隣家に裕福な一家が引っ越してきて、そのひとり娘シャーリニは女優並みの美人で、高級取りの仕事をしているという。微妙に劣等感を刺激されながらもひと目、顔を拝めないかと画策する内に、酔った帰りに彼女の車に轢かれるラグヴァランw #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:ひょんなきっかけで彼女と仲良くなって、無味乾燥な就職浪人生活にも彩りは出たものの、依然、出口の見えない就職活動にもがくラグヴァランの明日はどっちだ……というお話。いや、前半はね(^^;; でもこのあらすじで想起される青春モラトリアム話はきっちりやり切るのです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:この青春モラトリアム話を映画中盤のお母さんの死と、それを遺された家族で乗り越えるとこまでやって、まあ邦画ならそこで美しく終わるんだけど、この映画がインド映画なのを忘れてはいけない(^^;; お母さんの死を乗り越えた主人公は、ヒゲを剃って覚醒する。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:結局、死んだお母さんが取り持つ奇妙な縁によって、新興開発ディベロッパーに就職する主人公。その仕事にも慣れた頃、彼は社内で大抜擢されて、貧民街の再開発プロジェクトの入札を任される。さあ、そこから先は『サラリーマン金太郎』だ!(爆 #fr20_n
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『無職の大卒』:……いや、何言ってんだかよく判んないですよね(^^;; リリカルな青春ドラマとしてちゃんと仕上がってるお話の後ろに、熱血痛快ディベロッパー活劇を直接連結したりしませんもんね、邦画とかハリウッドは。でも、この映画はインド映画なので!もう、そういうものなので!#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:皆々様のご納得もいただけたと判断して(どうだろう(^^;;)、話を先に進めると、誠実な見積もりと工期案でプロジェクトを受注した主人公の会社に対して、地元大企業御曹司率いるライバル会社が、次々と卑劣な妨害工作を仕掛けてくる。それを次々に打ち破る主人公! #fr20_n
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『無職の大卒』:しっかし、幹事会社の目を盗んで、施工会社に渡す設計図をすり換えて躯体工事進むまで気づかれなかったって、マジか(^^;; 「工区が広いので判らなかった」とか、インドの建設業界の状況知らないので、どこまでネタとして盛ってるのか判らん!(爆 #fr20_n
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『無職の大卒』:主人公は、無職大卒実家暮らしの地獄の日々に比べれば、こんなのどうってことねえぜ、とへこたれない<そういうものか?(^^;; 追い詰められた御曹司は、遂に地元の施工業者を丸ごと抱え込んで、現場に作業員を行かせないようにする。#fr20_n
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『無職の大卒』:現場作業員は協力を申し出てくれた地元スラム住民のお陰でなんとかなったとして、現場監督や技術者をどうするか……。そこでSNSを通じて窮状を訴えると、無聊をかこつ無職大卒軍団が全国から続々と……というね(^^;; それも無職大卒を称えるカッコいい主題歌バックに(爆 #fr20_n
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『無職の大卒』:ちょっと真面目な話をすると、コネ入社が横行する前近代的な就職状況のおかげもあって、理系の大卒人材を活かしきれていないというインドの労働状況があって、そこに寄り添って、自信喪失している無職大卒層を勇気づけようというのが、この映画の基本テーマです。#fr20_n
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『無職の大卒』:そのために、まず終わりの見えない就職活動の日々で自尊心がぺしゃんこになってる無職大卒層の現実描写とその心理状況の肯定から始めて、そこから再び社会と向き合える心理状況へ導く前半。後半は、その無職大卒層が具体的に社会の役に立つ姿を(物語内で)証明する。#fr20_n
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『無職の大卒』:君たち無職大卒の可能性は無限大なのだ!……と、言いたいがための、ラストのシャツ脱いで筋肉剥き出しバトルなのかな(^^;; まあ、ああいう無双なチートキャラ、インド映画好きだもんね。という理屈は判るんだ。判るんだが、1本の映画でこんなドラスティックな構成するのか。#fr20_n
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『無職の大卒』:前半と後半を分ける大きな違いとして、前半が主人公の内話(モノローグ)主体で語られるのに対して、後半ではそれがぱったりと無くなるのね。脇のキャラのモノローグはあるのに。これは主人公と観客の視線の向かう先を、内向から外向(社会)へと切り替えさせる意図があるのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:それは、ターゲットである若い無職大卒層に対して、ただ「頑張れ」と勇気づけるだけでなく、彼ら彼女らにその屈辱を強いる社会と対峙し、自ら才能と能力を証明して居場所を勝ち取るしかないと啓蒙する語り口と繋がっているのでしょう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:そりゃまあ「甘口カレーと辛口カレー、一度に食べたら2倍美味しいやんけ」的な発想に日本人として違和感覚えますけど(^^;; でも邦画が氷河期世代に対してそこまでしてやれたか、というと、寄り添うとこまではやっても、社会との対峙までの視座を示せた作品はなかったような。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:氷河期以降の邦画は、予算がないこともあって、内面世界を繊細に描くことはあっても、社会と現実的(アクチュアル)に対峙することに及び腰で、内的世界の自尊心の確立と外的世界(社会)との闘争が地続きに繋がってるという視座はついぞ得られずにきてしまったと思うのです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:それをインド映画は普通にやってのけるんだよね<本当に普通か?(^^;; そういう意味でも、衝撃的な映画ではあって、映画というメディアの果たす役割や機能について、私たち日本人の知るそれとは違う在り様があると学ぶことは、非常に勉強になりますよね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日
『無職の大卒』:まあ、美味しいとこ全部盛りのいつものインド映画として、リリカルな青春映画とチートヒーローものを合わせ盛りしただけとも言えなくもないけど。よし、邦画も浜田美波主演で少女マンガ原作とVシネ・バイオレンスを合わせ盛りしよう。…あ、それなら『スケバン刑(爆 #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年9月26日