『峠 最後のサムライ』@地元のシネコン(22/06/20(mon)鑑賞)
本日の映画『峠 最後のサムライ』@地元のシネコンに劇場入りしました。司馬遼太郎原作、役所広司主演、小泉堯史監督。幕末、越後長岡藩重臣、河井継之助の伝記映画。幕末の英雄……つーか、梟雄というか。まあ最高に厄介だった人だとは思いますが。<長州出身なので評価が辛い(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月20日
『峠 最後のサムライ』観終わりました。侍の一分の意地と美学は結構だが、それで戦略ノープランで戦争始められてもなあ…と、長州出身者としては思うわけなんですが(^^;; まあ河井継之助個人の意地だけでなく、会津を切り捨てられないのが最大の理由みたいにこの映画ではなってましたけど。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月20日
『峠 最後のサムライ』:司馬遼太郎の原作は河井継之助の若い頃から始まってるんですが、今回は新政府軍が長岡藩に押し寄せるところから、戦闘で負傷した継之助が会津に落ち延びたものの切腹して果てるまで。河井継之助を幕末の混沌の中で長岡藩一藩で独立不羈を唱えた「英雄」として描く。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:原作もこの映画もそういうトーンで描こうとしているんですが、外交交渉を新政府軍が国境に押し寄せてから遠征軍司令とやろうとして追い返されたり、一時善戦しても制海権がないので新潟側から上陸されて総崩れになったりと、本当に優秀なのかこの人、という気が(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:会津藩攻めのために大軍率いてやってきた軍司令官に、胸を張って「会津との和平交渉を仲介します」はないでしょうよ。そういう話は、江戸の新政府政権とすべきだし、それも事ここに至っては遅すぎる。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:長岡藩が中立面で新潟港から武器弾薬を奥羽越列藩同盟に供給されては会津攻略の難易度は跳ね上がる。新政府軍参謀・大村益次郎の軍略上、長岡藩(というか新潟港)の許順ないし制圧は必須達成事項であって、そこに長岡藩割拠論なんて与太話が入る余地はないですよ。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:そういう戦略観がないので、「新政府軍は情というものがないのか!」みたいな事を言い出す。情で戦争するんじゃない。和平案を一蹴した新政府軍が悪いみたいに描いてますが、最低限の戦略観も持たない人間に戦争指導させる方が悪いとしか思えないなあ……。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:とは言え、戦術指揮官としてそこそこ優秀ではあって、開戦までに藩兵の装備や部隊運用の西洋化を推し進め、ガトリング銃採用したり、開戦後の作戦指導も地の利もあって悪くない。ただそれも、新政府軍側の兵力の厚みや、それを活かす作戦の柔軟性の前には敵わない。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:新政府軍は陸からの力攻めが不利と見るや、さっさと上陸部隊を編成して後背に上陸させてそこから長岡藩主力を撃つ。この映画では、地図を前にした軍議シーンなどで河井継之助の戦争指導を判りやすく説明しているんですが、それだけにその限界も見えてくる。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:結局、現今の政治・軍事的危機への対処と戦後処理まで見据えた大所高所の戦略観が、河合継之助の言動からさっぱり見えてこないので、幕末動乱に出遅れた長岡藩が気持ちの落とし所見つけるために挙兵してみたみたいな話になる……。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:さて、そんなわけで、この映画は戦争シーンは割とよく描けてて、河井継之助と長岡藩に心情的に肩入れしつつも、戦場ではどうもならん(まあ、史実なので(^^;;)、という容赦のない現実を淡々と描いてゆきます。そこは誠実なんですよね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:それ以外では、少人数で対話するシーンが多く、そこはあまり躍動感を感じない。既存のイメージを覆すような、あっと驚くような河井継之助像が展開するわけではないので、郷土と家族を愛する人情家像を想い入れたっぷりに語られても、ああそうですか、としか(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:何か既視感あるな、と思ったら、アレだ、片岡千恵蔵の『新選組鬼隊長(1954)』だ。近藤勇の終活話というか、自身の人生の縁(ゆかり)の人々にひとりづつ会って存念を語り、その積み重ねの涯(はて)に最終的に大往生という。邦画の一種の様式美なのかしら。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日
『峠 最後のサムライ』:どうもこう、個人的に河井継之助という人物の評価が高くないので、映画の評価もそっちに引きづられがちなんですが(^^;;、合戦描写とか変に長岡藩側を持ち上げずにしっかり描いている所など、幕末ものでも脇に廻されがちな北越戦争を描いた作品としては良かったかと。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月27日