『続々大番 怒涛篇』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/15(sun)鑑賞)
北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 上 (小学館文庫)
- 作者: 獅子文六
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/04/06
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北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 下 (小学館文庫)
- 作者: 獅子文六
- 出版社/メーカー: 小学館
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本日の映画『続々大番 怒涛篇』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1957年公開。獅子文六原作、加東大介主演の戦前・戦後に生きた相場師の物語第3部。相場の失敗と師匠の死を前、相場師を辞める宣言して故郷に引きこもった主人公。今度は統制経済の物資不足に目をつけて…だそうですが。#fr19_n pic.twitter.com/a9HmLNjNQn
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』観終わりました。伊予宇和島に引っ込んで、お大尽暮らしをする間に、統制経済の隙間を衝いて宇和島-大阪間で物資交換貿易をやれば儲かると思いつき、さっそく始める主人公。……それ闇屋だから(爆 犯罪だから。で、そんな地元の有力者を当たり前のように捲き込みやがる。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』:本当にまったく屈託無く実行に及ぶので、当時の制度とか法体系に詳しくない後世の観客としては、うっかり合法のビジネスなのかと思いかけたけど、大阪に着いてみれば荷受先は立派な闇屋(爆 事務所は持てないので、料亭で現金決済。……コイツら。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』:さらに荷受先のバックにいる元締めは、大阪で大政翼賛会で理事をやってるという本当にクソみたいな話で、案の定、東京から様子見にきた内縁の奥さんに懇々と説教受けて反省。折しも真珠湾攻撃で軍需株が沸騰する市場に、株屋の誇りを賭けて挑むが……というお話。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』:ある意味、ここまでで一番主人公のヤバさが全開になる回で、元から遵法精神薄い本人が闇屋始めるとこまではともかく、何にも知らない地元の伯爵家を当たり前のように捲き込むな!(爆 まあ主人公だけが遵法精神がないんじゃなくて、田舎の男たちは概ねみんなそうなのな。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』:なので、東京にいれば周囲に止める人もいるんだけど、田舎だとお大尽と持ち上げられて気が大きくなってるから、ブレーキ効かないんだよなぁ……。と呆れながら見ていたわけですが(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』:良いように取れば、統制経済で硬直化する地域経済の活性化に寄与した、とも言えるのだけど……。それはともかく、後世の感覚だと戦時中は国民はみんな塗炭の苦しみに喘いでいたように思うけど、こうやって結構美味しいとこ取りしてやり過ごした連中がいたんでしょうね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
『続々大番 怒涛篇』:そういう層の連中は、そりゃあ反省とかしないよね……。ともあれ、次回はいきなり戦後編。財閥解体、証券法改正で株式市場の市民化が進む中、最後の相場師として主人公が兜町に戻ってくる……というお話だそうですが、どうなりますか。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 15, 2019
■監督フィルモグラフィ:千葉泰樹(1910年~1985年)
『トリプル・スレット』@シネマート新宿(19/09/12(thu)鑑賞)
本日の映画『トリプル・スレット』@シネマート新宿に劇場入りしました。東南アジア某都市で犯罪撲滅にたずさわる華僑資産家の娘をガードするのは、ムエタイ(トニー・ジャー)、シラット(イコ・ウワイス)、カンフー(タイガー・チェン)の達人3人!もうこれだけで熱量MAX!面白いに決まってる!#fr19_n pic.twitter.com/X1RS3ubQH4
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月12日
『トリプル・スレット』観終わりました。超サイコー。特にボロボロになりながら悪を斃してミッション・コンプリートした3人がニヤリと不敵な笑みを交わして終わるこのラストシーンが、サイコー過ぎて鼻血出そう……(爆 もうこういうの!こういうの待ってた!(^^) #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月12日
『トリプル・スレット』:東南アジア某国の悪徳都市マハ・ジャヤ。元傭兵で今は地下格闘技場で闘うパユ(トニー・ジャー)とロン・フェイ(タイガー・チェン)の前に現れた青年ジャカ(イコ・ウワイス)。彼は自分の妻を殺した傭兵部隊を追って、かつて部隊に所属していた2人にたどり着いたのだ。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:しかしパユとロン・フェイもその作戦で部隊に裏切られ、復讐を志す身。互いに協力し合おうと盃を交わすも、翌日にはジャカの姿はなく、代わりにジャカの通報で警察に逮捕されてしまう。一方、中国系資産家シャオシャンは、治安改善にと資産を寄付しようとしていた。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:それを嫌った犯罪組織のボスが、シャオシャン暗殺の刺客として、傭兵部隊を送り込む。その傭兵部隊こそ、パユとロン・フェイ、ジャカが仇と狙う部隊だった。そして襲撃を受けたシャオシャンが逃げ込んだ警察署には、パユとロン・フェイが拘束されていた…というお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:制作の座組が中国資本主体で、「中国人が増えて、刺激された地元犯罪組織により治安が悪化したタイっぽい東南アジア都市」という舞台設定の露骨さに苦笑してしまうのだけど(^^;;、最初にクレジットされるキャストはトニー・ジャー。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:イコ・ウワイスも主役級だし、そこは東南アジア2大スタアに礼は尽くしている様子。冒頭からじゃんじゃんバリバリぶっ放しつつ、勿論、カンフー代表のタイガー・チェンもまじえてのスピーディーな肉弾戦は迫力満点。でもやはり若いイコ・ウワイスの切れの良い動き! #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:今回のイコ・ウワイスは、敵か味方か、復讐のためなら裏切り御免、仇の懐にも飛び込む謎めいた青年役で、陰のある美味しい役。髪も長めでイケメンっぽいぞ(^^) その彼が、トニー・ジャー先輩のムエタイ、タイガー・チェン叔父貴のカンフーと激突する。もう、堪らん!#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:同時に最終的にこの3人を向こうに廻して暴れ倒す仇役の傭兵隊長がスコット・アトキンズ。標的のヒロインが警察署に逃げ込んだら、迷うことなく突入して署内殲滅戦を開始するヤバイ奴。こいつが3人の格闘スタアを前にして、一歩も引かない大暴れを魅せるぞ(^^) #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:まあ、この悪役の傭兵部隊が欧米系(ひとり東洋系女子がいるが(^^;;)だし、だいたい「海外都市で中国人が増えて中国人狙いの現地人犯罪が増えたので、中国資本家の娘が治安改善に資金投入する」という基本設定自体、屈託なく中国の経済植民地化全肯定かよと言う(爆 #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:ところが、そういうお話でタイのムエタイ・ヒーローのトニー・ジャー先輩とインドネシアのシラット・マスターのイコ・ウワイス若大将を招いて、ちゃんと主役として花持たせるんですよね。一帯一路参加諸国へのプロパガンダ? #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:ついついそういう邪推もしたくなるものの、ただそうは言っても中国もまた天下にその名も響くカンフー大国。強者には礼をもって遇するのです。作中の両スタアの扱いには、それだけのリスペクトは熱くフィルムから感じることのできる映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:後、作中で使われる言語は多彩で、現地語と思しきタイ語に、公用語っぽく英語が混じり、中国人たちは北京官語で本音を洩らす。逆に敬意と親愛のあらわれとして、相手の母語で語りかけ、一方、インドネシア人のイコ・ウワイスが母語で語りかけるのは、死んだ妻だけだ。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:ちなみに、主人公3人が盃を交わすシーンでは、何故か日本語の歌謡曲が流れててw どこかで聴いた曲調なんだけど、タイトルが思い出せない!(^^;; 以上、閑話休題。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:ともあれ、こんなB級アクション映画で、しかもプロパガンダ臭もただよう設定の作品を、しかし海外の格闘スタアを招いて、しれっとこんな多様性(ダイバーシティ)に富んだ映画に仕上げてくる。敵わないなあ、今の中国映画には(^^;; #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:まあ、ヒロインが逃げ込んだ警察署に、「たまたま」傭兵部隊に因縁のあるトニー・ジャーとタイガー・チェンがいるとか、さすがに御都合主義が過ぎるとこもちょいちょいあるんですが……ま、細けえことは気にすんない(^^)/ #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:ちなみに監督のジェシー・ジェンソンは、名前の通り欧米人ですが、今回敵ボス役のスコット・アトキンズとよく組んでB級アクションを撮ってきた監督さんです。B級映画の専門職人と言っていい。少なくとも、フィルムの熱量をどう上げればいいのか熟知している人ですね。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『トリプル・スレット』:この映画のダイバーシティ感を支えてるのは、もしかするとこの監督の感性なのかもしれない。ともあれ、どんなむしゃくしゃした気分の日でも、この映画で3人のヒーロー達の胸の熱くなるバトルを観れば一発でスカッとした気分になれる。そんな映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
■監督フィルモグラフィ:ジェシー・ジョンソン(1971年~)
『五匹の紳士』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/10(tue)鑑賞)
本日の映画『五匹の紳士』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1966年公開。仲代達矢主演、五社英雄脚本・監督。交通事故で刑務所入りした元エリート会社員が、ムショ仲間の誘いで殺し屋に転ずる、というお話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/l2TfUBIgSK
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月10日
『五匹の紳士』観終わりました。交通事故を起こして父娘を轢き殺した主人公(仲代達矢)は、刑務所内で知り合った男の依頼で出所後3人の男を殺す仕事を引き受ける。だが、彼より先廻りして次々と男たちが何者かに殺されてゆく。はたして男たちと殺し屋の正体は……というお話。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月10日
『五匹の紳士』:「映画とは運動である」という哲学に忠実に、常に画面上で何かが動き続けながら、物語が駆動する映画。モノクロで、若い仲代達矢がまたバタ臭い影の差すイケメンなだけあって、良質のフレンチ・ノワール感すらある。少し台詞が多めなんだけど、台詞廻しが小洒落てていいのよ。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月10日
『五匹の紳士』:主人公は物語冒頭で無辜の父娘を轢き殺して倫理的に死に、会社から見捨てられて社会人として死に、婚約は破談に、愛人には有り金を奪われて逃げられて男として死に、しかしわずか刑期1年で娑婆に放り出される。心は既に死者と化した男は、危険な仕事にその身を投ずる。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月11日
『五匹の紳士』:その生ける死者が、それぞれど底辺に生きる標的の男たちの生きざまに少しづつ感化され、最初の標的だった男の幼い娘を保護することになったことにより、「死者」たるその身の使い途(みち)を見出す。非常にオーソドックスなハードボイルドでストレートに感情移入できます。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月11日
『五匹の紳士』:まあ、「最大の敵」と思われた殺し屋たち(天野英世と辰巳八郎)との対決が「えーっ」という急転直下の決着を見るものの(^^;;、死に場所を求めて放浪する男の物語として、非常にきれいに整った佳作です。DVD化や配信とかないので、名画座で掛かるのを待つしかないですけども(汗 #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月11日
■監督フィルモグラフィ:五社英雄(1929年~1992年)
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『続大番 風雲篇』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/08(sun)鑑賞)
北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 上 (小学館文庫)
- 作者: 獅子文六
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北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 下 (小学館文庫)
- 作者: 獅子文六
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本日の映画『続大番 風雲篇』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1957年公開。前作ラストで相場で擦って都落ちした主人公。実家の高知に引きこもって捲土重来…というお話。まあ昭和初期の戦争の季節を上手いこと切り抜けた相場師の話、と捉えると単純な立身出世話で済ますべきかという。#fr19_n pic.twitter.com/7dv0zF66L7
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』観終わってのレビュー。田舎で半年ほどほとぼり冷まして東京に戻ってきた主人公。損害を与えた顧客に頭を下げて、再びフリーの注文取りから仕事を再開。その後、師匠筋の相場師の仕掛けた仕手戦に参加して巨額の利益を上げるがその先に大暴落が待っていた…というお話。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:田舎の高知に引きこもって、新しいビジネスでも始めるかと思ったら、半年間田舎で散財してお大尽生活をして、友人から「東京の顧客の怒りがそろそろ収まりそう」と聞いてのこのこ戻ってくる、ただ図々しいだけだったという(爆 昭和の男の人生はこれが通用したのか(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:基本的に顧客に与えた損害は、腰を低くして詫びて少額の返済は続けるという手で凌ぎ、それどころか口八丁と得意の愛嬌で新たな仕手戦に追加投資までさせる。相場師というか天性の詐欺師では?(^^;; まあ、相場の勝ち負けは相見互いという意識があったんでしょうね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:それに加えて、女好きエピソードがどんどん酷い話になってきて、揉めるに決まってるのに、田舎から若い芸者の娘を連れてきて「友人の妹」で圧し通そうして内縁の奥さんにぶち切れられる(そりゃそうだ)など、破天荒というかこの無神経さは21世紀では通用しないよなあ。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:まあ、金にせよ女絡みにせよ、定期的に痛い目に遭ってはリセットされるので許容された面はあるのかな。相場の乱高下に合わせて、仕事も私生活もジェットコースターみたいにアップダウンする楽しさというか。あと、金に執着はするが、金払いはいいんだよね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:作中時代、あるいは公開当時でも、主人公は日本人として規格外のキャラではあるんだけど、それでも昭和の社会人の理想像(とその限界)がほんのりと透けて見えるのが面白い。作中でもアウトなことには周囲から注意や警告がされるけど、意外なことがスルーされてたりw #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:あと、主人公も周囲の相場師たちも、相場を数字でしか見ていないので、日中戦争の拡大を「軍需関連銘柄の買い動機」としか見ていない。なので、まったく屈託なく軍需銘柄の鐘紡(軍服などの需要で繊維関連は上げなので)の仕手戦に参加するわけです。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:ところが戦況の悪化により、日本は総力戦体制に突き進み、その挙句、統制経済に突入してしまったので、株価の大暴落を引き起こす。いや、原材料も商品価格も価格統制喰らってる市場で、当然企業利益も制約されるわけなんだから、株価なんか暴落するわな、という。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:結局、作中の相場師たちには、これが自分たちが無邪気に軍需相場と戯れていた帰結だという自覚はないようなのだけど、それでも暴落による巨額の負債をを苦に、主人公の師匠筋の相場師が自殺し、さしもの主人公も作中初めて真剣に落ち込むことになります。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:ちなみに当の本人は、愛人の経営する熱海の旅館にしけこんで、例によって負債を踏み倒す気満々だったので(^^;;、師匠の死もさることながら、「そんなもので相場師は死なねばならないのか」とショックを受けているようでもある。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
『続大番 風雲篇』:そんなわけで、株価暴落で再びすってんてん。顧客の信用も失くし、師匠も死んで、とうとう「相場師辞める」宣言まで飛び出して、時代もいよいよ太平洋戦争へと突入する第三部へと続くのです。さて、どうなりますことやら。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 8, 2019
■監督フィルモグラフィ:千葉泰樹(1910年~1985年)
『ザ・ネゴシエーション』@シネマート新宿(19/09/03(tue)鑑賞)
https://www.netflix.com/title/81031587
本日の映画『ザ・ネゴシエーション』@シネマート新宿に劇場入りしました。ソウル市警の人質交渉官のヒロインが、タイ・バンコクで発生した韓国人誘拐事件の交渉窓口に犯人から指名される。タイムリミットは特殊部隊突入までの14時間……というお話だそうですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/YxyX1d3mLL
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』観終わりました。バンコクにいる誘拐犯と、ソウルからネット越しの交渉バトル。高橋克典似のやさぐれたイケメンの犯人の言動に振り廻されながら、事件の背後に潜む政権中枢が絡む武器密輸工作の闇が徐々に明らかになり、ヒロインは……というお話。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:交渉ものって、基本的に自分と相手の二元中継だけで成立するので、大変リーズナブル(^^)。まあ、それだけでは華がないので、特殊部隊の制圧作戦とか「中継」のトリックとか、手練手管を駆使して盛り上げるわけですが、本作も予算感の割にスケールが大きくて楽しい。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:ぶっちゃけてしまうと、「中継」の大ネタも含めて、概ね筋が読めなくもなく、よくは出来ているけどジャンル映画にクサビを打ち込むような突飛な作品ではないです。全体に安上がりなはずだけど、特殊部隊描写など、アクセントとなるとこは手を抜かないんだよね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:スケールの大きな超大作なんかより、この辺のスケールの作品を卒なく面白く仕上げてくる辺りにこそ、今の韓国映画の強みというか凄みがあると思う。これを邦画でやると、底が見えてチープ感を隠せなかったりするんだよな。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月3日
『ザ・ネゴシエーション』:あと本作は最終的に、ヒロインが事件の黒幕を告発し、お白州(法廷)に悪党どもを引きずり出して終わります。まあ、だからハッピーエンドという甘い落ちでもないんですが、少なくともそれは法と裁判システムへの信頼を示していると言えなくもない。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月4日
『ザ・ネゴシエーション』:たわいもない落ちのつけ方、と切って捨ててもいいんですが、問題は「これ」を今の邦画でやれるか、ですよ。権力犯罪に甘々で、警察も検察も、さらには裁判所すら怪しい社会で、無邪気に法と裁判システムを信じる落ちなんか出したら、観客に鼻で嗤われますからね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月4日
『ザ・ネゴシエーション』:こう考えると、この手の肩の張らないジャンル映画ほど、その国の観客の素朴な社会秩序感を真っ正直に投影するのですね。それを隣国の映画人のナイーブさと笑うのか、眩しさに眉を顰めるのかは、この映画を観た我が国の観客それぞれの判断に任せますが。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月4日
『大番』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/01(sun)鑑賞)
北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 上 (小学館文庫)
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北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 下 (小学館文庫)
- 作者: 獅子文六
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本日の映画1本目『大番』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1957年公開。戦後の大衆小説のヒットメイカー獅子文六の週刊誌連載小説原作で、戦前の株取引の世界に飛び込んだ田舎出身の青年が相場師として成長するお話。……で、いきなり「総集編」て何?(^^;; #fr19_n pic.twitter.com/BIukUVrogI
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』観終わりました。加東大介演じる主人公が、昭和4年に四国・宇和島から18歳で上京して相場師として立身出世して、昭和7年の五・一五事件後の株価の大崩れに捲き込まれて資産を失い、実家に帰るまで。4部作の第1部なので、まだこれでお話が終わるわけではないんですが。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:まず戦前の株式市場に於ける「相場師」の概念がよく判らないまま、お話がずんずん進むんですが(^^;;、客からの依頼で株の売買をする証券会社の機能と、自らの資産をぶっ込んで運用する投資家が一体となったような存在、らしい。…今の証券法だとアウトなんじゃねえの、それ?(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:一応、今は懐かしき兜町の立会場とかの場面も出てきますが、特にどういうシステムで取引が成立するのかとか、取引上のテクニカルな駆け引きとかは特に描かれない。観客がその辺に特に興味を持つとは思われてなかったのかな。しかし、今はこの辺、全部サーバ内で電算処理だもんなあ。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:何か、こー、仕事の内容より、実家時代の夜這いの風習とかのエピソードとか、出世するにつれ加東大介の金遣いが荒くなって顔つきがどんどん悪くなるとか(^^;;、そっちにはガッツリ尺を取ってるので、お仕事映画というより立身出世ストーリーで感情移入してもらう戦略なんですね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:ちなみに最初に勤めた株屋(個人経営の証券会社?)で一緒に部屋住みの小僧から始めた同僚で親友に仲代達也。あと落ちぶれた元名相場師で、今は見料と称してタカり生活をしている老人が東野栄治郎。でもそのアドバイスで相場で大当たりするというのは、昭和ロマン感あるよね(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『大番』:この時代に昭和初期を舞台にした青春立身出世ストーリーは、原作者や制作者自身の青春時代と重なってやりやすいというのがあったのかな。ともあれ、ラピュタ阿佐ヶ谷ではこれから獅子文六特集ということで、この『大番』シリーズ全作やってくれるようなので、追いかけてみましょう。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
■監督フィルモグラフィ:千葉泰樹(1910年~1985年)
『ブルー・ダイヤモンド』@新宿バルト9(19/09/01(sun)鑑賞)
本日の映画2本目『ブルー・ダイヤモンド』@新宿バルト9に劇場入りしました。宝石ディーラーのキアヌ・リーブズが、模造ダイヤを巡ってロシアン・マフィアと美女を巡るトラブルに捲き込まれるハードボイルドだそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』観終わりました。一匹狼の宝石ディーラーの主人公がロシアン・マフィアとブルー・ダイアモンドの取引をするも、肝心の商品を持って相棒が失踪。稼いだ僅かな時間で相棒を探しにシベリアの寒村に向かい、そこで出逢った女性との関係にのめり込むお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』:割と冒頭から主人公の進退はどん詰まってて、色々足掻いてストーリーが進んで色々明らかになると、一切状況が拓けることなく、はじめから嵌め込まれてどん詰まりきってたことだけが判るという(爆 それを薄々判ってたからこそ、行きずりの不倫にのめり込む。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』:破滅の予感に燻られながら、刹那の恋に身を焦がす。同時に裏返して、自身の破滅を受け入れるために、その恋を言い訳にしているようにも見える。男ってバカね(^^;; 非常にシンプルに純化されたハードボイルドであり、恋愛映画でもある映画でした。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月1日
『ブルー・ダイヤモンド』:TL見てるとあんまり評判よろしくないんだけど、自分はそうでもないんだよね。絶賛はしないものの、(半分自覚なしに)死に場所を探す男の話だと思えば、納得はいくし、キアヌ自身どこかそういう風情がある。まあ、そういう辛気臭い話が万人受けするとも思わないけど。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月2日