『21世紀の資本』@新宿ピカデリー(20/06/06(sat)鑑賞)
本日の映画1本目『21世紀の資本』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。フランスの経済学者トマ・ピケティの同名経済学書を元に、著者自身の監修・解説を加えたドキュメンタリー。……いや、本の方は分厚くて簡単に手が出せそうにないので、映画でお勉強しようと(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『21世紀の資本』観終わりました。18世紀の貴族が資本のほとんどを支配していた時代から、20世紀中葉の中産階層勃興の時代、そして21世紀の多国籍企業による資本独占の時代へと回帰してゆく資本主義社会。とりあえずコロナ禍直前までのまでの資本主義社会の総括。さて、ここから、どうなるか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『21世期の資本』:今回、この映画で語られていることは、周知の歴史と、昨今の経済・思想界隈で一般的に語られていることの総括であって、特に新しい話題が取り上げられているわけではありません。しかし、それでも資本主義の栄枯盛衰を18世紀から語り起こすと、独自の文脈が見えてくる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:資本の独占と恐慌と動乱の時代を経て、再配分や階層流動化が生じ、しかし安定の時代の間に再び資本は独占され、格差は拡大し、階層は固定化され、社会は動揺して動乱の時代に回帰する。人類はそれを飽きもせず繰り返しつつ、都度違うレイヤーに移行しているようでもある。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:コロナ禍直前までに資本主義の課題として語られていたのは、グローバル資本の動向を既存の国際システム(国家システム)が捕捉できず、市場経済から利益を得ながら、地域経済に還元せず、タックスヘイブンな仮想資本空間で蓄積・運用される資本が肥大化してゆくことの問題。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:当然、収益活動を通じて地域社会の公共財にフリーライドしつつ、雇用も納税も回避する企業が増えれば、諸国の地域経済は疲弊する。それがコロナ禍で実体経済のグローバル化にブレーキがかかり、人は簡単に国境を越えられなくなり、多国間サプライチェーンは危機に晒された。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:危機に備え、人材や資材、資金もバッファを国内に持つ必要が高まった。それは結果として経済効率化を最優先に、最終的に労働者や地域社会につけを回して疲弊させる社会への反省へと繋がるだろう。これから少しはマシな社会になってゆく……かなあ。そんなに甘い話だろうか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:今回のコロナ禍をどう総括するかにもよるのだけれど、「人間」そのものがリスク要因と解釈するなら、資本主義のAI化・ロボット化を推し進めて「人間」を排除した方がいいという話にもなりかねない。19世紀に交通機関の主力だった馬のように、「人間」も不要とされるのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:いやいや、AIが自律的に「欲望」を抱くことはないのだから、究極的な「需要」は「人間」にしか産み出せない。だから、資本主義に「人間」は必要なのだ……と言いたいのだが、それも一握りの「人間」の「欲望」をAIでブーストすれば事足りる、という落ちになるかもしれない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:もうひとつ、米国も日本も、株式市場で最大のプレイヤーは、今や多国籍企業なんかより政府や政府系金融機関だ。これは結局、国家が国内産業を丸抱えして、共産主義の理想を実現しつつあるということなのか。そんなわけはないが、しかし株式市場の企業評価機能はどうなる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:と言って、株式市場が大崩落して、世界恐慌を引き起こすわけにはいかない。そのためになりふり構わずに税金を投入して株式市場を支えることも必要だろう。だが、現実に実体経済の景気が悪化している状況と、株式市場がこうも乖離していていいのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:21世紀の私たちは、本当に経済をコントロールできているのか。表面的な動揺をテクニカルに防ぐことに成功している代わりに、何かを見落としていないか。株式市場の不思議な安定をよしとするとして、では実体経済を襲っている動揺のエネルギーはどこへ廻るのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:世界経済は格差が極大化した18世紀の昔に回帰しているようで、同時に人類の誰も体験したことのない未知の領域に踏み込もうとしている。それもいずれ歴史となって経済史の教科書に載ることになるだろうが、その前に今を生きる私たちはその人生で対峙しなければならない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:で、急に話題を転ずるようだけど、映画の中で心理学者が学生に人生ゲームをやらせたエピソードが出てくるのね。学生を富裕層チームと貧困者チームとで分け、前者は後者より初期資金を倍渡し、サイコロも2倍触れるように優越的にルール設定する。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:それでゲームさせると、貧困者チームはリスクを犯せないので選択が萎縮しがちで、富裕層チームはリスクを恐れず大胆な行動に出て、それ故に資産形成の成功率が高まるという。そこまではいい。問題はそのルールがプレイヤーに与える心理的影響だ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:富裕層チームのプレイヤーは、優越的に設定されたルールがプレイヤー自身の才能や実力によるものと判断し始め、資産形成に手間取る貧困者チームを見下し、人格的に低く評価し、言葉遣いも侮蔑的になるという。それはプレイヤー本来の出自の貧富に関係なく、発生する。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:これは、一体……。成上りの成功者の見せる、ある種の人格の下品さとか酷薄さは、本人の資質というより、ポジションにより形成されている側面があるということか。逆に累代の名家出身者に上品で穏健な人が多い印象なのも、あれもそうでないと生き延びれなかったとかいう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:まあ何にせよ、人は自分の意志だけで生きているつもりでも、かようにマクロな経済サイクルや変動に振り廻され、心の在り様すらも置かれた状況に支配される。自分だけそこから無縁でいられると考えるのは不遜ではあろうが、しかし時折立ち留まって考えることは必要だろう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『21世期の資本』:己の来し方行く末を振り返り、自分を圧し流すこの潮流の先に何があるのかをすがめ見る。その流れの中で、「私」は何を為すべきか。何を為すことが「私」であることなのか。そうしたことを、足掛け300年の経済史を総括するこの映画を観ながら考えてみるのも悪くはないですよ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月7日
『暗数殺人』@シネマート新宿(20/06/06(sat)鑑賞)
本日の映画2本目『暗数殺人』@シネマート新宿に劇場入りしました。恋人を殺して逮捕された男が、7人もの連続殺人を告白し、それを聞いた刑事が裏取に走る。証言通りに次々に発見される遺体。だが、犯人の狙いは……という久々の連続猟奇殺人鬼ものの韓国映画ですが、さて。#fr20_n pic.twitter.com/tofbWnHNsY
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』観終わりました。殺人事件で逮捕された犯人が余罪をペラペラと喋りだしたので、裏取捜査をし始めたら、これがとんだ喰わせ者で、断片的な事実と曖昧な嘘で捜査をかく乱させ、あわよくば無罪判決に持ち込もうとする。しかしこの犯人、「嘘は言ってない」のか?#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:邦画の『凶悪』でも死刑執行を逃れるために(あと逮捕されなかった共犯者への恨みで)余罪の殺人を小出しに告白する殺人犯が描かれてたけど、本作の犯人は更にタチが悪くて、自分がやった殺人を情報操作の素材として自在に組み替えて、警察や検察を嵌めようとする超狡猾な悪党。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:「殺して遺体は橋の上から捨てた」と供述した被害者が普通に生きてたかと思ったら、遺体を埋めた場所を雑な手書き地図で示して、警察がやっとの思いで遺骨を掘り出したら別人の骨で。「死体遺棄しただけなのに、刑事に殺したってことしろって脅された」と公判で供述を翻す。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:どうも裁判で警察や検察の捜査の違法性や信用を毀損して、逮捕要件の恋人殺人もひっくり返して無罪に持ち込もうとしているらしい。でも、断片的には妙に具体的なんで、無視もできない。勿論、決定的な証拠につながるような証言は慎重に避けてるんだけど。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:だから犯人の供述をまず「信じて」、ぎりぎりまで「疑う」という困難なゲーム。ミステリーにおける「信用のできない語り部」による叙述トリックを第三者である刑事が検証する話というか(^^;; 絵面的にはおっさん刑事が、足を使い、資料をひっくり返す地味な裏取捜査が続く。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:しかしこの犯人、やってる内に状況を操作してるのが楽しくなってきたのか、どんどん調子に乗ってくる。ムカつくわあ(-o-;; 一応、過去とかも描かれるんですけどね。世界的に輪郭のくっきりした「悪」を描くことを忌避する傾向が強まる中、韓国映画だけがこの方面で頑張ってる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:しかしそういう理解不能(サイコパス鑑定かけたら「鑑定不可能」の結果が出た)な犯人を徹底的に「信じて」、理解するしか、被害者の遺体を見つける手立てがない。下手をすると失踪届すら出されずに社会から消えたことになってる被害者の無念へ報いるにはそれしかないのだ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:そういう「悪」とのぎりぎりのせめぎ合いの対話の映画で、非常にスリリングで面白かったです。まあ、基本普通のおっさんおばさんしか出てこないんで、びっくりするくらい華がないけどな(^^;; でもそこが地に足のついたミステリーっぽくて、良作だったと思います。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『暗数殺人』:あ、忘れてた。この映画、実話ベースだそうです(爆<えー(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月6日
『長沙里9.15』@ヒューマントラストシネマ渋谷(20/06/05(fri)鑑賞)
本日の映画『長沙里9.15』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。朝鮮戦争下、戦局を転換させた仁川上陸作戦の裏面で、陽動作戦として捨て駒同然に投入された学徒兵772人の秘話だそうで。まあこの頃の韓国軍上層部は実質帝国陸軍の直系だから、発想が陰湿なんだよな(-o-;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』観終わりました。まあ右向いても左向いても酷い話でorz 一時の陽動になればいいや、とばかりに、若干の将校下士官を基幹兵とし、平均年齢17歳の学徒兵で構成された大隊を敵前上陸させて、数日忘れられて(爆 さすがに気が咎めた米軍に(一部だけ)救出されるお話。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:元々、仁川上陸作戦に先んじて、「陽動作戦くらい必要だろ」とマッカーサーが言い出し、と言って主攻方面から米軍を割くわけにもいかず、韓国軍にやらせたら、こっちも大した手柄にもならない陽動作戦なんかやりたくなく、編成中の学徒兵部隊を差し出したという、な(-o-;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:仁川上陸作戦の前日に嵐を衝いて……と言えば聞こえはいいが、支援の駆逐艦とは離れ離れになり、悪天候で航空支援も仰げず、波が激しいのでたった4隻の揚陸艇(ボート)で一箇大隊が上陸なんかできるわけがないので、輸送船ごと座礁させ……と序盤から酷い話で。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:鉄棒(ヘルメット)も認識表ももらえず、学帽被った修学旅行生みたいな学徒兵を見てられなかったのか、現場の大人たちはバタバタと死んでゆくんだけど、後方の韓国軍司令部は仁川上陸作戦成功でお祭り騒ぎなので、完全に忘れてる(爆 つーか、本当に撤収計画と考えてたのか? #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:一応、奇襲攻撃にはなったので(多大な犠牲を払いながら)緒戦は勝って、海辺の高地にある拠点奪取には成功したものの、増援なんかこないし、司令部とも連絡つかないし、食料も弾薬も限られて、既にジリ貧。そして迫る北朝鮮軍の大部隊…諸君らの大好きな約束された負け戦だぞ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:そんな地獄絵図の状況下だからこそ、輝く無垢な少年たちの青春…とか甘い話では済みませんけどね。家族を爆撃で皆殺しにされたんで、復讐のつもりで志願したら、戦場で再開した従兄弟を死なせる羽目になったりするし(爆 この辺、朝鮮戦争はなー、当然そういう話になるわなー。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:まあこの辺のエピソードがどこまで事実か不明なんですが、朝鮮戦争通じて普遍的に存在した悲劇をなぞったものという意味では「事実」なんでしょう。映画であれ、ドラマであれ「物語化」するというのはこういうことです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:その意味で言えば、韓国軍司令部の酷薄さも戯画的ではあって、本当に軍内部で作戦に批判的な者はいなかったのか……あー、本当にいなかった可能性もあるけどな(^^;; 帝国陸軍と似たような体質を引き継いでいた初期韓国軍に、あまりそういう倫理的期待はしづらい。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:とは言え、あのような官僚主義的酷薄さを「悪」として類型化し、繰り返し描くことの社会的意義はある。ああいう連中を根絶はできないにせよ、そのダメージから社会が復元させるためには、そうした「悪」に気づく感度や倫理観を常日頃から市民に醸成しておく必要がある。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:勿論、それは啓蒙主義的な精神とは裏腹に、過去作から出来上がった類型的なイメージに乗っかってるだけとも言えなくもないが、しかし社会の規範意識とはそうした循環の中で強化され、定着してゆくのであり、安易なフォロワーも社会のエコシステムを構成する機能の一端なのだ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:話がだいぶズレたんで本筋に戻すと、緒戦の拠点攻略戦とか、大隊規模の部隊の運動が俯瞰を多用して判りやすかった反面、個々の戦闘で部隊がどのくらいの損害を得て、それが部隊としての戦闘力にどのくらいのダメージになったのかがちょっと判りづらかったような。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:後はまあ、冒頭に出てきた輸送船がカラー表示の二次元レーダー・スコープを搭載していたり、米軍の連絡ヘリがベトナム戦争で活躍したUH-1ヒューイ(正式採用は朝鮮戦争後(^^;;)とか、うるさ方が考証の甘さに引っかかるところがちょいちょいなくはなかったけど。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
『長沙里9.15』:しかしまあ、白虎隊もの(少年兵もの)としては、総じて良くできてたとは思います。個人的にはもっとエグくても(地元住民と食料巡って衝突するとか)良かった気もするけど、遺族や従軍生存者もまだ存命とあっては、そうも言ってられないか。朝鮮戦争秘史映画として良作でした。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年6月5日
■監督フィルモグラフィ:クァク・キョンテク(1966年~)
『国家が破産する日』@シネマート新宿(19/11/14(thu)鑑賞)
引き続き本日の映画2本目『国家が破産する日』@シネマート新宿に劇場入りしました。1997年、通貨危機によって韓国経済が大崩壊したその直前、その兆候を事前に掴んで回避に奔走した者、利用して大儲けを目論んだ者、翻弄される市井の人々などの姿を描く経済映画、だそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年11月14日
『国家が破産する日』観終わりました。地獄の釜の蓋が開く話。現代経済史とか韓国史を知ってると、オチは判りきってるんだけど、その辺のどうもならん所まで見届ける映画。「韓国は大変だったねえ」とか他人事で観てると、IMFの要求事項が日米構造協議の米側要求そのまんまで爆死すると言う。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年11月14日
『国家が破産する日』:作中の視点は3つで、ひとつは中央銀行である韓国銀行の通貨政策チームを率いる女性部長で、彼女を通じて政権中枢の動きやIMFとの交渉がどう進められたのかのマクロ視点。もうひとつは、市井の金属食器工場の社長さんの資金繰り地獄を描くミクロ視点。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:3つ目は国家破産の兆候をいち早く掴み、富裕層の個人資産家と組んでこの危機をチャンスに成り上がろうとする元証券マンの視点。この三つの視点を切り替えつつ、1997年通貨危機とは何だったのかを描く。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:いや、マクロだけだと血の通わない経済理論だけになるし、ミクロでは全体像が見えないし。ミッドクラスの元証券マンが個人投資家(カモ)を前に、外貨準備金が尽きると、国内の資金循環網が壊死する韓国経済の構造を説明する場面とか非常に判りやすくて良かったです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:当時の韓国経済と比べて、日本経済はバブル崩壊時でも内需の厚みと、長い好景気期間に蓄えた社会各層の資産があったので、まだましな方だったんですよね。まあ、それだけに事態の悪化に気づくのが遅れたり、本格対処に手を付けるのが遅れることにもつながったんだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:外貨準備高がいよいよ尽きるという映画中盤から、IMFから資金を借りようという話になってきます。それが劇薬であることを知るヒロインである韓銀通貨政策チームは避けようとするんだけど、財務省内部の新自由主義者がこれを構造改革の機会に利用しようとごり押しする。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:ただ映画の中では仄めかされるだけに留まってたけど、この段階で米国は日本に円ウォン通貨スワップ取引を禁じてたし、話としてもう詰んでたというか、IMF拒否のシナリオは最初からなかったというか。それ前提で観ると、悪役の財務次官の振舞いにも一定の合理性はある。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:それよりも日本人的に注目すべきは、IMF側が交渉の初手から出してきた要求のいくつかが、米金融界が日米構造改革協議で日本側に突きつけてきた要求に非常によく似ている点です。特に雇用構造に踏み込んで、賃金抑制と非正規雇用に移行を強く促している。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:これは単体で見れば、当時の韓国の労働運動の激しさを踏まえた提案のように見えますが、今まさに日本の労働者が苦しめられている状況でもある。交渉開始と同時にするっとこういう要求事項が出てきているのは、日米構造協議で叩き台ができていたからですよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:だからこれは韓国固有の話であるだけでなく、米金融界の対東アジア戦略の第2章でもあるんですね。勿論、第1章は日本経済の統制を目指した日米構造協議です。そしてそれが米金融界の繁栄に繋がる……んだけど、それが米国自身の繁栄に繋がったのかどうか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:GDPレベルの話をするなら、韓国経済はIMFの介入により成長力を取り戻している。日本だって「失われた30年」と言いつつ、GDPは増えている。だから、良かったのだ……とは言い切れないのは、どっちもその後、少子化が加速してるんだよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:国民の多数を占める層で結婚したり、子供作ったりの再生産に失敗している。少子化の理由はいろいろあれど、単純にその層に必要な資金が廻ってないんですよ。資金の再分配にしくじって、社会が壊死しようとしている。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:米国自身の戦略としても、日本は(相対的な)体力を落として対米依存を深めたけれど、弱った日本では単体で中国を抑えきれそうにない。韓国経済に至っては、対米依存より対中依存を深めている。これは、はたしてこれは米国の戦略プラン通りの絵面だったのか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:米国の外交戦略は10年越えると途端に怪しくなる。大統領が実質2期8年で入れ替わって、ホワイトハウスの戦略観がその度にひっくり返ってるんだから、そらそうだわな。それは反面、外交戦略の柔軟性でもあり、米国自身のサバイバルに資してはいるのだろうけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:米国、あるいは米金融街の本来の意図はともかく、IMFの要求はそのご神託であり、どうせ拒否する自由などなく、後はどう呑み込むかだけ…というこの映画で描かれる財務官僚の態度も、判らないでもない。この映画ではそれを「諦観」ではなく「私欲」としているけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:韓国・朝鮮史的には、有史以来、対中国で(たまに日本相手に)繰り返してきたことの一場面でしかないのだけど、しかし優れた映画産業を得たことで、現代韓国人は、その理不尽を理不尽として映画に描き出して世に問うことができる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:そして、それを映画にすることによって、自国のドメスティックな物語に留まらず、グローバル資本主義に振り廻される中級国家の悲哀、そしてそこに生きる人々の悲喜劇として、非常に普遍性を持って描けている映画だと思います。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
『国家が破産する日』:まあねぇ。観てて邦画も日米構造協議をテーマに映画撮っちまえばいいのに、とも思いましたけどね。でもこういう純粋な経済映画をメジャーの配給に乗せて、どのくらい観客を集められるのか、とも思ってしまう。この辺は、日韓の観客のリテラシーの問題でもあるかな。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月31日
■監督フィルモグラフィ:チェ・グクヒ(1976年〜)
『毒戦 BELIEVER』@立川シネマシティ/CINEMA ONE(19/10/10(thu)鑑賞)
【公式】『毒戦 BELIEVER』10.4(金)公開/本予告
本日の映画『毒戦 BELIEVER』@立川シネマシティ/CINEMA ONEに劇場入りしました。2012年公開のジョニー・トー監督の中国映画『ドラッグ・ウォー 毒戦』の韓国リメイク。正体不明の麻薬王の謎を暴くため、捜査当局がチンピラ売人を使って潜入捜査を仕掛けるお話だそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月10日
『毒戦 BELIEVER』観終わりました。……え、『ドラッグ・ウォー 毒戦』とだいぶ話が違うような(爆 と言うか、麻薬取引の売手と買い手双方に化けて潜入するというネタ意外は、ほぼ別物(^^;; とは言え、改変はオリジナルを200%ブーストする方向で叩き込まれてるので何も文句はないスw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月10日
『毒戦 BELIEVER』:麻薬組織の幹部会の会場が爆破! 幹部のほとんどが爆殺される中、生き残った幹部は逃げ出すその足で警察に駆け込み、殺されたのが正体不明の麻薬王「イ先生」の組織幹部たちで、組織改変の際にイ先生がよくやる幹部の間引きであることをぶち撒け、直後に警察署内で毒殺。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月10日
『毒戦 BELIEVER』:現場で生き残ったのは、他に瀕死の犬と組織の連絡役を務めていた青年のみ。最初は黙秘を貫いていた青年は、犬が捲き添えになって傷ついたことを知り、組織を裏切ってイ先生追跡の作戦に協力すると申し出る。それを受け、麻薬対策班班長は彼と共に中国側との取引に介入する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月10日
『毒戦 BELIEVER』:そんなわけで、青年を仲介者としてイ先生の正体に迫らんとする捜査班班長。しかし、この青年をどこまで信じていいのか。海千山千の野獣のような麻薬組織幹部たちの間で、共に死線を掻い潜りながら、極限ぎりぎりの信頼と不審の境界線をふたりは駆け抜ける……というお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月10日
『毒戦 BELIEVER』:原作の『ドラッグ・ウォー 毒戦』は、ジョニー・トー監督、ルイス・クー主演の2013年の香港・中国合作の映画で、大陸公安当局の全面協力の元、公安の警部がチンピラ売人を使って、多国籍に活動する正体不明の麻薬組織へ潜入を試みるサスペンス映画。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:問題はそのチンピラ売人(ルイス・クー)が、捜査より自分のサバイバルを最優先にするので、ぎりぎりの極限状況下になればなるほど信用ができない(^^;; しかしこいつがいないと組織のボスに近づけない。売人の方も、生き延びるために勝手に動き出す。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:一寸先は闇の状況で、公安と麻薬組織と売人の凄まじい攻防戦の中で、バタバタ人死にが出るという、そういうお話(^^;; 撮影中は大陸考案当局に色々口出しされそうだけど、警官の腐敗描写がご法度だったくらいで、特にバイオレンス描写で苦労したようには見えないですけどね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:で、その『ドラッグ・ウォー 毒戦』の韓国リメイクである本作は、大枠としては原作に準じ、印象的なエピソードの幾つかを継承しながら、だいぶ印象の違う作品になっています。特にポイントは売人の位置づけで、ミステリアスな美少年キャラで役割も大きく変えてくる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:オリジナルでは、主人公の警部と売人は、あくまで司法上の取引関係でしかないけど、本作では警部と少年との間での共感関係(らしきもの)が構築され、しかしそれはどこまで信用できるのか……という、信じる/信じられない/信じてはいけない、というせめぎ合いが肝になる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:この売人の少年は基本的に内面描写がなく、置かれた状況や行動から想像するしかないのだけど、それが絶妙なミスリードを誘うという(^^;; だがそこに、一抹の真実があったのか、なかったのか……という心の探り合いは、少女マンガ的というかBL的というか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:大落ちはケレン有りすぎで、原作より荒唐無稽さは増していると思うのだけど、その辺の心理描写の旨みで補っている。原作は荒涼とした麻薬戦争の結末を無造作に転がしてみせるようで、アレはアレで嫌いじゃないですけど(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:後は、序盤に提示される、定期的に組織幹部を自ら皆殺しにして、組織と捜査の追及をリセットする麻薬王というアイデアは、見事いうか強烈というか(汗 『鬼○の刃』で似たようなことやってたけど、あっちは単に虫の居所悪かっただけのような気もするしなー(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:それと麻薬組織の中国側取引先ボスの、ヤク中ヤクザとその情婦のぱっと見でヤク中と判るやつれ感と目つきのギラギラ感(^^;;とか、麻薬戦争ものとしてきっちりアップデートを仕掛けてくるその姿勢自体、原作へのリスペクトと言えなくもない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:ところで、東アジア圏で映画の相互リメイクは結構増えてるんだけど、本作や邦画でリメイクされた韓国映画『ブラインド』(邦画版タイトル『見えない目撃者』)のように、原作プロットの意味や可能性を更に深掘りし、観応えを高める事例が徐々に増えてきているように思えます。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
『毒戦 BELIEVER』:まあ、本作の場合は、微妙に別の映画にしている気もしてるけど(^^;; 優れた原作コンテンツを、東アジア各国でそれぞれの強みやお国柄を加えてリメイクを繰り返し、作品をどんどん強化してくケースって、これから増えてくのかな。その最新事例として楽しめました(^^) #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月24日
■監督フィルモグラフィ:イ・ヘヨン(1973年~)
『感染列島』@Amazon Prime(20/05/16(sat)鑑賞)
Netflix | 感染列島
https://www.netflix.com/title/81330843
『感染列島』@Amazon Primeを視聴中。2009年公開。公開時にそんな大ヒットしたという記憶はないのだけど、日本社会にパンデミックという状況を落とし込んだ時に発生する事象を、序盤から(非常に嫌な部分も含めて)丁寧に拾っていて面白い。まあ、ケレンが薄いのは邦画なんで……(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:パンデミックものあるあるネタを最小限で済ませて、日本社会におけるパンデミック時の「摩擦」の描写の方を重視している感があって、平時に観ててもあんまり楽しくはないんだけど、今のこのご時勢に観ると、底冷えのする描写が多いな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:パンデミックもの、というより『黄泉がえり(2003)』に連なる行政シミュレーションものの系譜と観るべきで、ここから『シン・ゴジラ(2016)』に繋がってゆく邦画の文脈で評価すべきなんでしょう。もっと遡ると『日本沈没(1973)』とかからかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:鳥インフルエンザだと大騒ぎした挙句、養鶏場の社長さんが自殺に追い込まれた直後に、政府発表でインフルエンザ以外のウイルスと発表されるという(それを第一発見者の中学生の娘が観るという)、地獄のようなえぐいネタが……orz #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:韓国映画のパンデミックものだと、もっとエンタメ的な展開になるのだろうけど、医療現場の極限のトリアージ地獄のえぐいエピソードが粛々と続く……。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:ウイルスの発生源を追って南洋の小島を尋ねたら、日本企業向けに大量の抗生物質をぶち込んだエビ養殖場が発生源という、またえぐいネタが(^^;; この辺の容赦のなさは、ちょっと最近の邦画離れしてるかもしれない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:「ウイルスが特定された」が「ワクチン完成は早くて半年後」という、ここでも容赦のない現実認知が。簡単にエンタメ的エンディングに持って行かずに、引き続き地獄絵図は続く、という……。やはりエンタメより、シミュレーションとして誠実であることを選んだ映画なのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』観終わりました。落ちとして提示された「治療法」は、国内だけで300万人も死なせてから出てきたにしては弱い気もするけど、そこは物語上のマクガフィンなので(^^;; ジャンル映画的なカタルシスを(おそらく)意図的に避けつつも、せめてそのくらいはアリにしないと話が終わらないしw #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:一応、パンデミックものではあるのだけど、枠組みはそうでもジャンル映画化するほど記号化、類型化しないように神経を使ってる感があって、よく言えば真面目、悪くいうとエンタメに逃げずに死屍累々の現実を直視させられて辛い、という、そういう映画に(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:冒頭、南洋の小島の寒村で村人が発症し、防疫部隊と医師団が出動する辺りはパンデミックものあるあるで良しとしても、都内の市民病院で最初の死者→その患者の吐血を浴びた主人公の救急救命医(妻夫木聡)の頼れる先輩医師(佐藤浩市)が院内感染で早々に死ぬまでがあっという間。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:ちょっとこの辺で、この映画がただならぬ映画であることに気付くわけなのだけど、以後、基本的にこの映画に「奇跡」はほとんど起きません。死ぬ奴は死ぬ。救えない人は救えない。限界を越えれば、医師だろうが看護婦だろうが体力かメンタルがへし折れる。容赦なしです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:視点としては、主人公が務める市民病院が国内最初の患者を受け入れたことで、感染症拠点病院に指定され、WHOのメディカルオフィサーが着任。それによって、主人公廻りでミクロとマクロの状況をざっと把握できる仕組み。国の対策本部とかも出るけど、政策レベルの描写は薄いかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:現実のパンデミック下にある2020年に観ると、ロックダウンの経済的打撃への対策についてほとんど言及がなく、終盤にはゴーストタウン化した主要都市の大通りのショットが挿入されてて、あれじゃ、パンデミック明けても復興大変そう(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:あと国際協力がWHOが調査協力してくれるくらいで、他国が別に協力を申し出る描写もなく、軍事的な影響についても言及はなし。ウイルスの発生源探しのパートを除くと、現場医療に寄り添った描写が軸となり、それが地に足のついた印象をもたらしている。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:「発生源は某国の細菌兵器事故」とか、「ロックダウン破りの市民と自衛隊が衝突」みたいな、ジャンル映画的なケレン溢れる展開に持ってかなかったのは誠実かもしれないけど、辛いorz 政府側を含めて、特に悪意を持った人間は出てこないのに、善男善女がバタバタと死んでゆく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:エンタメ(娯楽)というより、手触りは不条理劇に近く、その意味ではパンデミック小説の嚆矢とされるカフカの『ペスト』に近いかもしれない。いや、しかし、よく企画通ったな、こんなキツい話。公開時の興収19億というから、スマッシュヒットではあるけど。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:とは言え、世界がこのような状況となった時、こうして参照可能な作品を邦画からすぐに挙げることができるのは、大切なことです。映画を通して作中で描かれる個々の知識を得るのも重要なんだけど、ここで描かれる「状景(ビジョン)」をあらかじめ視覚的に観ることの意義も大きい。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:現代に生きる私たちは、こうした災害映画(ディザスター・ムービー)を通して、過酷な現実を事前に「状景(ビジョン)」とし予見する。それが、本当にその場面に対峙した瞬間にぎりぎりの支えとなる。その時、その瞬間、どう心構えが在るべきか、こうした映画は教えてくれるのです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:この映画は全般に過酷な映画で、確かにエンタメ(娯楽)として消費するには辛いんだけど、そういう過酷状況での人の生き方のシミュレーションとなって欲しいという作り手の祈りが伝わってくる。2000年代の邦画でもこういう映画が撮れたんだというのは、嬉しい発見ですね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
■監督フィルモグラフィ:瀬々敬久(1960年~)
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』@ラピュタ阿佐ヶ谷(20/03/06(fri)鑑賞)
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』(HANZO THE RAZOR:Who’s Got the Gold?)/1974/予告編
本日の映画『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1974年公開。小池一夫原作、勝新太郎主演の大江戸アウトロー同心のバイオレンス時代劇第3弾。脚本が前作と同じ増村保造だから、まあだろう……と思うのだけど、さて(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年3月6日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』観終わりました。まさかの直射砲撃落ち!(爆 時代劇の可能性って、無限なんだなあって…<遠い目。まあそれはさておき。3作続けて観ると、シリーズ作品として、お約束を固めつつ、作品に脂を乗せて、かつ着実に前作を越えてゆくとはこのことだ、というシリーズ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年3月6日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:本シリーズ、おそらく原作者より2〜3作目の脚本の増村保造の功績だと思うけど、前作で受けた要素を丁寧に反復しつつ、しかし既に一回やってるんで、テンポアップしたり、ボリュームアップしたり、あえて外したり。そうやって、シリーズのお約束を固めてく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年3月6日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:21世紀の現代に観ると、コンプライアンスの床板を踏み抜き倒すシリーズで、観終わって何か人生の教訓とか残るというと、まあ何にも残りはしないんだけど(^^;;、痛快娯楽映画ってのは、こう撮るんだ!というパワーに漲(みなぎ)った楽しいシリーズでした。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年3月6日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:あらすじを書き起こしかけたものの、結構とっ散らかってて断念orz 幕府御金蔵から新造小判を盗む盗賊団の話と、幕府の軍事改革を直訴して死罪となった学者を匿う話と、幼馴染みの貧乏浪人が家宝の槍を奪われる話が同時並行で進むので、非常に書きづらい(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:原作エピソードは別々なんでしょうか。まあ、このとっ散らかってる話を、ラスボスの老中との対決に向けて唖然とするような力技でまとめ上げてゆくので、それは見ものと言えば見もの……?(^^;;
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
#fr20_n
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:いや、軍学者に大砲作らせて、江戸城下で悪老中の隊列に直射砲撃させるというのは、町役人の発想ではないぞ(爆 そいつが労咳で寿命短く、襲撃後に本人の気が済んだところで主人公が自ら叩っ斬ったからお咎めなし、という凄まじい司法解釈で話を落とすという。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:その大落ちに色々持ってかれて、話が半分くらい吹っ飛んだ感が(^^;;、それでも今回は主人公の幼馴染の貧乏浪人が無念の死を遂げて、その復仇という感情のラインが明確にあるので、その意味では判りやすい。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:あれ?軍学者に大砲作らせて始めたのって、その前からだっけ?(爆 でも、全体に情報量の多いとっ散らかった話を、よくまあ「映画」の体裁にまとめたものですよ。そこにシリーズのお約束ネタは丁寧に反復しつつ、ちょいちょい外して見せる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:例えば半蔵の部下の罪人上がりの岡っ引きふたり(草野大悟と蟹江敬三)は、二言目には「腕の刺青を見せろ。オレがいなかったらお前ら今頃……」と叱られるのがお約束。それが続く2作目では、言われる前に腕をまくって刺青を見せる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:それが本作最後の老中襲撃前には、自ら腕を巻くろうとする前に半蔵からついてこなくていい、と許されると変化する。そこでこの鬼の半蔵にも、部下を思いやる心があったのかと観客の胸を打つ。……まあ、その後の展開で感動もへったくれもなくなるが(爆 #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:シリーズ全体を通して、やはり滅茶苦茶な話なんだけど(^^;;、観客のレスポンスを予期しながら、お約束と変化を調整する「場」としてのシリーズ作品、という在り様は非常に興味深い。読者の反応を見ながら物語を紡ぐ週刊連載マンガみたいというか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』:まあバイオレンス描写は酷いし、女性の扱いは酷いし、話も荒唐無稽なんだけど、それでもスタッフが旧大映のエース級揃いなので、ちゃんと「映画」になっている。この辺の破綻と統合のせめぎ合い具合いも楽しいシリーズでした。万人には勧められないけど(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月10日