『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』@新宿ピカデリー(16/2/5(fri)鑑賞)
本日の映画『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。ホラー映画には本来あまり興味ないんですが、『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』と作中でのSNSやメディアの扱いに拘りのある中村義洋監督なので、押さえておこう、ということで(^^) #fr16_n
— 義忠@冬コミ落選中「物語工房」 (@yoshitada_n) February 5, 2016
『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』観終わりました。凄く面白かったけど……多分、自分はこの映画、ホラー映画として観てないな(爆 つか、ホラー的感受性が自分にはゼロなのではないかという疑念が。ホラー的なシーンで、楽しくて笑い堪えるのに必死だったし<おい。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:一応、作り手の名誉の為に言っておくと、これは自分が幽霊だのモンスターだのを具体的に描写されると「恐怖」を感じるより「記号(キャラ)」としか見れない体質だからで、ホラー映画としては良くできてる…のかな。よく判らないけど。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:では、この映画の何が面白かったかというと、「穢れ(けがれ)」……負のイメージが、それに触れた人間をメディアとして、転写(コピー)/誤読/誤読に基づく再現を経て、拡散し、更に転写を繰り返してゆくプロセスを遡ってゆくところ。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:事の起こりは、実録怖い話系の小説家である私(竹内結子)の下に届いた一通の投書。入居したマンションの部屋の奥から、ラップ音が聴こえるという女子大生の久保さん(橋本愛)からの手紙に興味を覚えた彼女は、久保さんと連絡を取る。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:久保さんの話に、どこかでよく似た話を聞いたような気がした私は、過去の投書を調べると、同じマンションの別の階に住む主婦からの投書によく似たエピソードを見つける。しかし、ふたつの部屋は階も部屋の配置も違う。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:どうも「部屋」ではなく、マンションの建ってる「土地」が問題なのではないかという考えた私と久保さんは、その土地とそこに住んでいた人々になにが起こったかを追って、過去へ過去へと遡ってゆく……というお話。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:そんで、調べれば調べるほど、どんどんろくでもない過去が発掘されて話がエスカレートしてゆくくだりは、本当、楽しくてしょうがないw それで調べてゆくと、あれもこれも、話が繋がってきて、事件の全体像が徐々に浮かび上がってくる。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:それで特に面白いのは、この「穢れ」が次世代の被害者に継承されるにあたって、「何でこんなことになった」という理由の文脈が断絶し、「現象」だけが継承されるので、誤解されて話がどんどんこじれてくところw #fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:怪奇現象に直面したその世代の被害者は、「自分の問題」として捉えてしまうので、自分に引きつけて解釈してしまう。なので、「地下で焼死した男」の亡霊が、「堕胎した赤ん坊」にいつの間にかイメージが擦り変わったりもする。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:そんな調子でこの「穢れ」は、時代と空間を越えて、ディティールがぐちゃぐちゃになりながら、関わった人々を悲劇に引きずり込み、その悲劇で上書き(オーバーライド)されて次世代に継承される。情報の転写と継承を描いた物語ですな。#fr16_n
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『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:これはまぁ、この映画では「ホラー」として描いているけど、これは私たちの「文化」の発展・継承のプロセスを象徴してて、凄く知的にスリリング。事件の全体構造が徐々に浮かび見えてくるにつれて、楽しくて楽しくて。<ホラーです。#fr16_n
— 義忠@冬コミ落選中「物語工房」 (@yoshitada_n) February 5, 2016
『残穢(ざんえ)―住んではいけない部屋―』:落ちなんか、個人的には吹っ切って「人類壊滅」とかまでやってくれても良かったけど、まぁ、「ホラー」だからこんなものかw テーマ的には『虐殺器官』なんかとも通じるものがある気がする。いやぁ、観終わって、ニコニコですよ。…あれ?#fr16_n
— 義忠@冬コミ落選中「物語工房」 (@yoshitada_n) February 5, 2016