『白い牛のバラッド』@TOHOシネマズ シャンテ(22/02/19(sat)鑑賞)
本日の映画2本目『白い牛のバラッド』@TOHOシネマズ シャンテに劇場入りしました。冤罪で夫を亡くしたシングルマザーの女性の元に、夫の友人を名乗る男が訪ねてくるが……というイラン映画。司法制度批判というど直球の体制批判ネタなんで、本国公開禁止だそうで。…。#fr22_n pic.twitter.com/lJDRMThmiL
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』観終わりました。夫を失ったシングルマザーの元に近づく親切な中年男…と大枠はどベタなメロドラマなのに、邦画ほど感傷過多にはならず、死刑制度の裁く側裁かれた側の遺族の懊悩を背景に、ビターな結末に雪崩れ込む。でも宗教国家イランの特異性はあまり感じないのね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:司法制度があり、福祉制度があり、学校もあれば、女性が働く職場もある。ヒロインは車の運転もできるので、女性の運転を禁じているサウジアラビアなんかより、ずっと開明的ではある。と同時に、至る所に理不尽な非近代性が残り、シングルマザーは生きづらい。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:ヒロインは聴覚障害の娘に、お父さんは冤罪で処刑されたと本当のことを言えず「遠くに行ったのよ」と話す情緒とか、日本人のそれと変わりない。と言うか、南インド映画辺りの方が、よほど遠いというか(^^;; あんまり設定弄らなくても邦画でもリメイクできそう。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:同時に、表面的な近代社会の仕組みの背後で、司法村的な非公然の関係性が蠢き、男と女の私的な関係性の間に陰を落とす。そこも深層部では前近代性を引きずりながら、表層的に整備された近代社会に生きる西側市民のそれと何も変わりはない。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:強固な信仰心に支えられたカルトな宗教国家像をイメージしていると、大きく裏切られることになる。イランでもバレンタインデーやるんだってね。まあ日本人のドラマだって、宗教性や家族制度の強固な前近代性なんか、普通のホームドラマからは見えづらいけど。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:ラストのビターな厳しさには驚いたけど、この映画より1950〜60年代の邦画のドライな暴力性の方が、ずっと「遠く」感じる。同じ21世紀の世界に生きている地続き感が強いというか。と同時に、本作はイラン国内では公開禁止になってるんですよね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:トップクリエイター層は、世界市民的な意識に到達できているけど、社会の方はそうでもないのか。とは言え、イラン政府が世界配給に強行に反対してるとも聞かないので、脚本段階でストップかける中国なんかよりは開明的なようでもある。まあ規制の勘所が違うのか。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日
『白い牛のバラッド』:観る前には、遠い異国の映画の異質さを触りにきたような面もあったんだけど、実際に触れると思いの外、近くの、身近さすら感じさせられる距離感から、死刑制度を巡る普遍的な命題を考えさせられる映画でした。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年2月19日