『気狂いピエロ』@立川シネマシティ/CINEMA ONE(22/04/22(fri)鑑賞)
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本日の映画『気狂いピエロ』@立川シネマシティ/CINEMA ONEに劇場入りしました。1965年公開。ジャン=ポール・ベルモンド主演、ジャン=リュック・ゴダール監督の仏ヌーベルバーグの代表作。シネフィルの必修科目みたいな映画ですが、まあまっとうに科目履修してこなかったんで(^^;; #fr22_n pic.twitter.com/tLA9ikNcwm
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月22日
『気狂いピエロ』観て一夜明けてレビューを。裕福な妻子との生活に飽きていたフェルディナン(ジャン=ポール・ベルモント)は、娘のベビーシッターとして再会した元カノのマリアンヌ(アンナ・カリーナ)のアパートに転がり込んで一夜を過ごす。しかし、目覚めるとアパートには知らない男の屍体。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:そこからマリアンヌの兄がいるという南仏まで2人で逃げてゆく大枠のストーリーがあるはあるんだけど、別に屍体の正体とかを真面目に深掘りするわけもなく、行き当たりばったりな展開とアドリブ的なセッション風の会話を重ねながら、映画は流れてゆく。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:男も女も地に足をつけたリアルな存在として描かれておらず、特にヒロインのマリアンヌは、男の安定や退屈を破る幻の女(ファム・ファタル)として記号的に描かれている印象。一方、男の方は逃亡生活の中でちょっと落ち着くと「読書と執筆の日々」に逃げこもうとするという(爆 #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:逃亡の果てに南仏の海辺で廃屋見つけてそこにしけこんだら、女に本買って来させて、自分は詩とか小説とか書いて過ごすわけです。それもどうかと思うんだけど(^^;;、それで刺激的な生活に憧れるヒロインがブチ切れて、地元のギャングとかとトラブルを起こす。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:しょうがないので、男が重い腰を上げて旅と本筋の話が少し進む…とまあ、お話としては概ねその繰り返しなんだけど、それはかろうじてこれが「映画」である言い訳でしかなく、そこで真面目に因果律守ったり謎解きとかする気は一切ないので、そこは期待してはいけない(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:どっちかと言うと、緩いストーリーの枠組みの中で、映像のイメージや散文的な会話のセッションが重ねられてゆくのを眺める快感の方がこの映画の主題なのかなあ、と。シネフィル的にもっと高度な批評があるんでしょうけど、ここでは私の粗い解像度だとそうだ、という話です。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:映像作品である映画に「散文的」と表現するのが正しいのかどうかは知らないけど、明確なストーリーや主題の枠組みを明示せず(あるいは弱い明示の下で)、さまざまなイメージを散りばめてゆくスタイルをそう呼ぶなら、この映画は非常に「散文的」な映画です。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:これを観た若いクリエイターが、真似したくなる気分はすごくよく判ります。同時に、迂闊に真似すると、支離滅裂な実験映画を量産する羽目になるという地獄感もよく判る(爆 これが成立しているのは、主演ふたりの存在感と、優れたレイアウトとカットセンスありきですよ。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:特に初期カラー作品として、色の使い方が魅力的。赤と緑が要所要所で印象的に使われます。ヒロインのアパートの壁紙や調度品の美しいカラーセンスを見ているだけで、パリに留学したくなりますもん。あのおしゃれ空間に身を置けるのは、充分に憧れに足る生活です。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:その辺の映像や文学的な裏付け抜きに、こういう「散文的」な映画を撮ると、すごく辛い、地獄のような自主制作映画になってしまうのが判る。判りすぎる。……でもやりたい。自分に才能がないの判ってても、やってみたくなるんだよお(号泣<何かの蓋が開いた。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
『気狂いピエロ』:まあ、この映画は原液みたいなものなので、ここから得たエッセンスを充分に薄めて、ポイントを絞ってちょっとだけ使うというのが、事故と悲劇を避けるコツ。しかしそれもこれも、まずは観ることです。その意味で、確かに必修科目的な映画ですね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年4月23日
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女と男のいる舗道(特典:ゴダール初期短編集『男の子の名前はみんなパトリックっていうの』『シャルロットとジュール』『水の話』) Blu-ray
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