『竜とそばかすの姫』@TOHOシネマズ新宿(21/07/19(mon)鑑賞)
本日の映画『竜とそばかすの姫』@TOHOシネマズ新宿に劇場入りしました。細田守監督の最新作。お得意の電脳世界ものに立ち戻ってのお話で、一部ではついに細田守も突き抜けたとの声もありますが、細田守にとっての『君の名は。』になるのかどうか。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月19日
『竜とそばかすの姫』観終わりました。恥も外聞も捨てて、自己の過去作の総集編的なお話でありながら、バカにも判るレベルで対置・反復・反転・投影などのシナリオの基本を愚直に守り、それで得た物語的強度(感情移入のしやすさ)で過去作以上のテーマの深度に達している。確かに突き抜けたか。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月19日
『竜とそばかすの姫』:まあ確かにピンポイントで厄介なとこは残ってるんだけど(^^;;、先に述べたようにベースのシナリオが強固なので、物語の跳躍点となるファンタジーとして、まあ有りかなと許容できる。と言うか、細田守脚本作品の賛否両論の厄介さって、こうやって処理可能な話だったのか。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月19日
『竜とそばかすの姫』:あと今回は電脳世界「U」と高知の女子高生の世界のふたつの世界を巡るお話ということもあり、アートスタイルが目まぐるしく切り替わってゆくので、それを眺めているだけでも楽しいんだよね。『美女と野獣』リスペクトなシーンもあれば、西洋アニメ風のシーンもあるw。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月19日
『竜とそばかすの姫』:変化に富んでいるのはアートスタイルだけでなく、物語のパートごとの語り口もそうです。田舎住まいの孤独な女子高生の内省から、電脳世界で歌姫(ディーバ)として認められ、実生活でも少し前向きになり、そして「竜」と出逢い、電脳探偵としてその正体を探りだす……。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:物語のスタイルも変転を重ねることで、観客を飽きさせず、前へ前へと物語を推進してゆく。キャラもヒロインの脇にサイドキック的な立ち位置でPCが得意なツッコミ役クラスメート女子を配置するとか、非常にオーソドックスで基本に忠実ですよね。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:まあ、そこから外れたキャラや展開も少なくないので、それだけで出来ている映画でもないのだけど、骨格の部分では愚直なほど作劇の基本に忠実に作られている印象があります。……川村元気辺りに何か吹き込まれたかな?(爆 #fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:これまでの細田守オリジナル脚本作品の場合、こういう正統派な作劇より、作家性というか、もっと内発的な作劇衝動で突っ走るので、一般客目線だと微妙にズレが生じて、乗れる客と乗れない客を分けてしまう。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:ある意味、前作『未来のミライ』はそれが窮まっていた感があったけど、それでもそこそこ興収上げたし、ハリウッドでも評価されたしで、ここで修正してくるとは思わなかった。おかげですごく観やすくなったと思います。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:勿論、メソッドやテクニカルな技法も、作家側が描きたいテーマをぶれずに捉えていることが前提で、今回ヒロインが抱く「竜(他者)」を救いたいという願いが、実存の奥深くから沸き起こるごく内発的な動機と結びつく過程は、シンプルで力強く素晴らしい。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:このテーマの健やかさと強度は、作家性をメソッド的に整理されることによって減じた情報量を見事に上廻る。むしろ作家性からくるノイズが減った分、観客に素直に届きます。まあ、商業作家寄りに調整してきた、とも言いますが。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:とは言え、完全にそっち向きに調整完了しているかというと、そうでもなく、ちょいちょい引っ掛かりは残っています。例えばクライマックスでのヒロインの単独行とかね。テーマ的にその必然性を理解はするんだけど、社会的にあそこでひとりで行かせるか、という(^^;; #fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:その辺は、もうひと手間あれば納得感が上がるのにそれを「しない」、という異物感はいつもの細田節ではあるものの(^^;;、今回はここぞという場面での物語的飛躍のための「蛮勇」だから、ぎりぎり許容可能かな、と。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:逆に「ここが引っかかって」という人もいるかと思うのだけど、全体的にみれば、作家性の表出による表面的な異物感をマイルドに収めつつ、テーマを観客に届けやすく絞り込んだ良作であり、細田守のフィルモグラフィーの転換点となる作品であるように思います。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
『竜とそばかすの姫』:まあねぇ。新海誠が華麗に商業作家に転身してのけた以上、細田守には前作『未来のミライ』から、あのまま作家性の極北目指して突き進んで欲しかった気もしますけどね(^^;; しかしまあ、スタジオ経営者としては、そうも言ってられないか……。#fr21_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年7月24日
■監督フィルモグラフィ:細田守(1967年〜)
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