『クラウディ・マウンテン』@シネマート新宿(22/06/16(thu)鑑賞)
本日の映画『クラウディ・マウンテン』@シネマート新宿に劇場入りしました。中国西南部の地方都市で、トンネル掘削工事の影響で、2時間後に大規模な地滑りが16万人が住む居住区を襲うことが判明し、それを阻止するため岩盤を吹っ飛ばせ…という、中国のディザスター映画だそうですが、さて。#fr22_n pic.twitter.com/d6SFszOoan
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月16日
『クラウディ・マウンテン』観終わりました。中国では鉄道敷設は、専門の鉄道兵のお仕事(今は民営化してるっぽい)で、その鉄道兵魂で大規模山岳災害に立ち向かう元鉄道兵と現役地質調査員の親子鷹のお話。しかし、この手の話で誰も「悪役」を作らない作りなのも珍しいですね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月16日
『クラウディ・マウンテン』:中国西南部、周囲を切り立った壁面で構成される山岳地帯を貫いて、高速鉄道用トンネル掘削工事が行われ、10年越しの難所工事の完遂を目指して、スケジュールの前倒しが行われようとしていた。そんな中、作業中の湧水から地質調査員ホンは、不穏なデータに気づく。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:その日、麓の街を訪れる父親の迎えを恋人に任せて、ホンは山中のセンサー群のチェックに向かう。そこへ、大規模な地震が地域を襲う。元鉄道兵で捜索救難員だった父親は、陥没した地面に吸い込まれたバスの乗客を救うため、地下に入り込む。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:地上への出口を閉ざされた父親と生き残りの乗客一行は、出口を探して地下の断裂を奥へと進む。恋人からそれを知らされたホンは、地質構造から父親たちの進行方向を予測し、自らも山中の断裂から地下へと向かう。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:一方、ホンのセンサーや探査衛星の情報から、72時間以内に工事現場近くの山が崩落し、トンネルや橋脚を巻き込んで、大量の土石流が16万人が住む麓の町を呑み込むことが判明。現地対策本部は、付近の山を爆破して、土石流の流れを変えようとするが……というお話。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:まず舞台となる山岳地帯ですが、「山」と言っても、中国南部地方の風景画にあるような、周囲を切り立った崖で構成された柱みたいな「山」です。石灰質を多く含んだカルスト地質なんで、長く風雨に侵食されるとこうなるみたいで。いわゆる「奇岩地帯」というやつ。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:これがズドンずどんと肩を寄せ合うように並んでいて、その麓に都市がある。こんな所にトンネル開けて高速鉄道を通そうなんてどうかしてますが、まあ日本の地形も工事難度では似たようなものですし、経済成長の熱狂に酔ってる時はやれちゃうんですね(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:で、建国以来、その鉄道敷設に関連する土木工事をやっていたのが鉄道兵で、今は国有企業として民営化されているものの、工事関係者はその鉄道兵魂を胸に日々の工事に挑んでいる、というのがこの映画の前提となる舞台設定。#fr22_n
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『クラウディ・マウンテン』:…いや、どうもその辺、中国国内では常識扱いなのか、本編中ではあまり詳しく説明はありませんが(^^;; で、主人公のお父さんは、その元鉄道兵で、現役時代は事故などが起こった時に捜索・救難活動を担当して、現場に飛び込んでゆく任務に従事していたみたいです。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:ここもそんなにくどくど説明はないんですが、地震発生直後から、鉄火場でテキパキと動いて陥没した地下にもするりと入り込んで救助活動を始めるんで、どういう経歴の人かだいたいの検討がつくようになっています。#fr22_n
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『クラウディ・マウンテン』:主人公はこのお父さんに子供の頃からクライミングの技術を叩き込まれていて、それを今の仕事にも活かしている。ただ、幼い頃にお父さんが任務で出動している時に、お母さんを目の前で死なせてしまい、そのわだかまりが今も残っている、という感じ。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:地震発生後、前半は地下で合流したこの父子がわだかまりを乗り越えて地上に脱出するまでを描き、後半は土砂崩れのルート変更のために山ひとつ爆薬で吹っ飛ばすために、フリークライミングで雨に濡れた絶壁登攀に親子鷹で挑むという、熱い展開になります。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:父子の和解を軸にしたことで感情移入もし易く、ハラハラどきどきのクライミングシーンも多くて、災害(ディザスター)映画としては、よく出来ています。災害範囲が広域なので、ちょいちょいCGでマップ情報を示してくれるのも判りやすい。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:一方で、この手のジャンル映画だと、欲に駆られた資本家が工事を強行するだの、最善の解決策を嫌がって事態を悪化させるだのを引き起こすんですが、本作では施工主が民間とは言え国有企業なのでそんなことにはなりません(^^;; むしろ災害対策を主導する立場。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:工事現場の女性主任は、土石流対策のため、10年がかりで完成に漕ぎ着けんとしているトンネルの破壊を決断するし、それに抗議する工員たちに鉄道兵魂を思い出せ、と熱く説得する。まあ、いいのだけど、こういう映画で誰も悪くない「優しい世界」というのも珍しい。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:ゾンビ映画ぐらいなら生命意地の汚い市井の小悪党風情は出せるんでしょうが、このスケールの大規模災害対策では政治が絡むので、「悪人」が出せないのかしら、とか邪推してしまいますが(^^;;、いずれにせよ西側の同様の作品とは座りの違う映画になっています。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日
『クラウディ・マウンテン』:中国独特の地勢状況や、建国以来の独自の鉄道建設史、そしてそこに生きる人々の生活に根差した、中国土着(ドメスティック)の災害(ディザスター)映画として、非常にユニークな映画として楽しめました。この調子で、どんどん独自に進化していって欲しいですね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月23日