『死亡遊戯』@立川シネマシティ/CINEMA ONE(20/12/29(tue)鑑賞)
Bruce Lee - Game Of Death - Trailer [HQ]
本日の映画1本目『死亡遊戯』@立川シネマシティ/CINEMA ONEに劇場入りしました。1978年公開。ブルース・リー監督第2作として準備されたものの、彼の急死で撮影中止となり、その後、別監督のもとで追加撮影されて完成した映画。結局、ブルース・リーはたった4作で映画史を塗り替えたのか…。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年12月29日
『死亡遊戯』観終わりました。既存作のフィルムや本人の葬儀映像まで組み込んでメタ的に描かれるブルース・リー生存伝説映画。とは言え、遺作の本作だけ急に1970年代ハリウッド・ミステリーにブルース・リーを嵌め込んだみたいになったのは、良かったのか悪かったのか、微妙な気が……。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年12月29日
『死亡遊戯』:最新作の世界的ヒットによって一躍国際スタアとなった香港のアクション俳優ビリー(ブルース・リー)は、興行を取り仕切るマフィアにマネジメント契約を更新するよう脅迫されていた。しかし、頑としてこれを撥ねつけるビリーへ、組織は撮影現場に刺客を送り込む。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:プロップ銃の発砲に紛れた実弾狙撃によって顔に重傷を負ったビリーは、世間には死んだと公表し、恋人にも秘密に自身は地下に潜り、マフィアへの反撃のチャンスをうかがうが……というお話。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:冒頭、『ドラゴンへの道』のクライマックスであるvsチャック・ノリス戦の撮影現場からスタート。他にも主人公が銃で撃たれるのは『ドラゴン 怒りの鉄拳』のラストシーンだし、葬儀シーンはブルース・リー本人の葬儀と、フィルムは実在のブルース・リーに限りなく寄せてゆく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:結局、ブルース・リー本人の映像はクライマックスのバトルのとこしかなかったのか、ほとんどのシーンではっきり顔は映さない。でも本当は生きて、今でも人知れず悪と闘っているのではと錯覚させる作りなのです。彼に憧れた世界中のボンクラ少年たちの夢の結晶のような映画です。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:まあそれはいいとして。観ていて微妙に違和感を感じるのが、プロットが「しっかりし過ぎてる」ことで(^^;; 武侠映画や日活アクションを思わせるユルいストーリーラインが特徴だった既存のブルース・リー映画に対して、かっちりとした70年代米国サスペンス映画を思わせる作り。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:あと主演俳優不在でストーリーを再構築するためにやむをえない面もあったと思うのだけど、そう言えば、主人公以外の登場人物もほとんど西洋人(白人)のような……(爆 当初はブルース・リー本人が監督するつもりだったと言うけれど、これ本当に彼が撮りたかった映画なのか(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:ブルース・リー死後、急遽本作の監督を務めることになったのは、『燃えよドラゴン』のロバート・クローズで、ハリウッドから香港に流れていった監督のひとり。結局、名前の残るキャリアは、本作を含めてほとんど香港映画という人なのだけど、本作のバタ臭さはそこから来たのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:あるいは『燃えよドラゴン』で橋頭堡を築いた世界市場へ、さらに一歩押し出すためにハリウッド風の作風にしたかったのか。いずれにせよ、ブルース・リーの葬儀としての本作で、葬儀委員長を香港映画界ではなくハリウッドに取られてしまったような違和感が残ります。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:結局、ブルース・リー自身が出演しているフィルムは、ラストの五重塔に登りながら各階の敵を斃してゆくシークエンスのみで、他のシーンは元彪(ユン・ピョウ)等スタントによる吹替え。常にサングラスを掛けていたり、顔をはっきり映さなかったり撮影・編集時の苦労が偲ばれます。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:とはいえ、本作の圧巻はやはりそのブルース・リー本人による最後のバトルシーンで、鮮やかな黄色いツナギ姿のリーの惚れ惚れする立ち姿、また長身で手足の異様に長いカリーム・アブドゥル・ジャバーとのリーチ差に苦しみながらの闘いなど、映画史に刻まれる格闘シーンです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:本作のレビューを越えて、結局、映画史におけるブルース・リーとはなんだったのか、と言えば、やはり「身体表現の革命」だったと思うんですよね。彼の登場以前と以後で、格闘アクション映画はくっきりと表現方法が違う。それは、今日の香港映画の礎(いしづえ)ともなりました。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:タイやインドネシア、いや日本だってサニー千葉の空手映画とか、自国の格闘技を使った格闘映画で世界市場に打って出て、同時に民族的自尊心を確立するモデルとなりました。でもそれに対して、ストーリーは終始弱かった。多分、あまり関心がなかったんじゃないかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:ブルース・リー死後、香港映画にはジャッキー・チェンがいて、サモ・ハン・キンポーがいて、アクション表現を改革しつつ、ジョン・ウーらのノワール映画で物語強度を高め、不断の努力と進化の果てに今日の香港映画がある。その出発点が、一連のこれらブルース・リー映画です。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
『死亡遊戯』:しかし、人材、市場、資金、そして思想的にも、大陸にすっかり取り込まれつつあり、そこに異議を唱える人々もいつまで留まれるか、という今日の香港映画界を泉下の彼がどう思ってるか。それでもブルース・リーの一連の映画は、映画史のひとつの分岐点を確かめる体験でした。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2021年1月23日
■監督フィルモグラフィ:ロバート・クローズ(1928年~1997年)